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2022年8月12日(金) 8月14日:年間第20主日ミサ、8月15日:聖母被昇天ミサ

2022年8月12日(金) 8月14日:年間第20主日ミサ、8月15日:聖母被昇天ミサ

一場神父から、8月14日と15日のミサのyoutube動画のURLが届きました。

いずれも、当日午前7時に公開予定です。


◆ ◆ ◆

いつもいろいろとお世話になり、ありがとうございます。


14日「年間第20主日」と15日「聖母の被昇天」の説教と「ことばの祭儀」のチャンネルのURLのリンクをお送り致します。「ことばの祭儀」は、14日と15日とも、午前7時公開予定です。


皆様のためにお祈りしています。どうぞ、ご自愛ください。


一場


「ことばの祭儀」のYouTube配信は、こちらから↓



《8月14日/年間第20主日》

[説教]【福音朗読/ルカ12・49-53】


私たちは今、平和のために祈り続けています。そんな私たちに、今日、主イエスはおっしゃいます。「あなたがたは、わたしが地上に平和をもたらすために来たと思うか。そうではない。言っておくが、むしろ分裂だ。」この御言葉は、私たち一人ひとりに、「キリストの平和」の意味を、もう一度見直すよう求めています。


主イエスが私たちのところに来られたのは、この地上が平和でないことを明らかにするためでした。偽りの平和をあばくためでした。正しい方が迫害される。すべてのいのちを守ろうとする方のいのちが否定される。弱い立場に追いやられた人々に生きる力を与えることが、危険な行動ととらえられる。神の愛を広げていくことが、秩序を乱すこととされる。愛の福音が憎しみの十字架をもたらす。こうした状況は、真の平和と言えません。主の十字架上の死によって、この世界が平和でないことが明らかにされたのです。


こうした状況は、今日も変わっていません。悪化しているとさえ言えます。それは、今、この世界で起こっていることを考えれば、明らかです。すべてのいのちを破壊するための手段は、進化し続けています。人類は、何度もいのちを全滅させる手段を手に入れています。戦場や紛争地域が、新たに開発された兵器の実験場となっています。しかし、すべてのいのちを守るための手段を手に入れていません。高度な医療は、いのちの差別につながっています。一部の者たちのぜいたくな生活は、多くの人の貧困、飢餓という犠牲の上に成り立っています。真の平和を求める声は、黙らされるか、無視されます。


こうした状況にあって、私たちは、平和でないことに慣れてしまっていないでしょうか。世界平和の実現は不可能だとあきらめていないでしょうか。フランシスコ教皇は、今年の復活祭メッセージの中で、次のように述べています。「どうか、戦争に慣れてしまわないでください。平和を希求することに積極的に関わりましょう。バルコニーから、街角から、平和を叫びましょう。『平和を!』と。」私たちは、教皇の呼びかけに答え続けたいと思います。「平和を!」と叫び続けたいと思います。あきらめずに。叫び続けたいと思います。「平和を!」という叫びが広がっていくことが、平和が実現していくことなのです。


さらに、教皇は、次のように述べています。「兄弟姉妹の皆さん、キリストの平和において勝利をおさめましょう。平和は可能です。平和は義務です。平和はすべての人が責任を持って第一に優先するべきものです。」教皇が宣言している通り、平和の第一歩は、平和は可能だと信じることです。そして、平和の実現を他人任せにしないことです。平和の実現のために自分ができる、小さなことから始めることです。義務であり、責任であるということは、平和を、皆で築いていくということです。主イエスがもたらされた平和を、皆で分かち合うことです。一人ひとりに与えられているキリストの平和を分かち合うことです。


真の平和を実現するためには、苦難がともないます。主イエスは、今日、次のように言われます。「わたしには受けねばならない洗礼がある。それが終わるまで、わたしはどんなに苦しむことだろう。」主イエスは、この世界に真の平和をもたらすために、十字架上で苦しんでくださいました。今も、苦しんでおられます。そして、たくさんの人が、この平和をもたらす十字架の苦しみに加わっています。十字架上のイエスにつながって、真剣に祈っています。主イエスのように、自分のいのちさえささげた人がいます。


さらに、主は言われます。「わたしが来たのは、地上に火を投ずるためである。」「火」、それは、兵器からふき出す火ではありません。いのちを破壊する火ではありません。平和の実現に向けて、私たち一人ひとりを駆り立てる火です。私たちの心は、無力感や無関心で冷めてしまうことがあります。そんな時に、私たちの心を再び燃え立たせる火です。

この世界に真の平和は、まだ実現していません。しかし、平和を実現する歩みは、確かに始まっています。平和の火は、消えることなく、燃え続いています。私たち一人の心の中で、燃えています。この火、聖霊の火を、分かち合うことで、大きくしていきましょう。平和への道は、苦難の道です。しかし、一人で苦しむ必要はありません。皆で苦しみを分かち合いながら、歩んでいきましょう。


※ 教皇フランシスコ、2022年復活祭メッセージ(ローマと全世界へ) (2022.4.17)はこちら↓


★★★★★★★

《8月15日/聖母の被昇天》【福音朗読/ルカ1・39-56】

[説教]


「主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」聖母の被昇天の祭日である今日、私たちも、喜びのうちに、聖母マリアに、この言葉をささげたいと思います。


マリアは、神の救いを信じました。救いを信じたから、救われました。「わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます。身分の低い、この主のはしためにも目を留めてくださったからです。」マリアのこの言葉は、マリアの救いの体験を表しています。


私たちも、今日、マリアとともに、救い主をたたえるよう招かれています。私たちは、救われるために、神をたたえるのではありません。救われているから、「神を喜びたたえ」るのです。そして、救われているからこそ、自分が小さな存在にすぎないことに、本当に気づくのです。この気づきこそ、救いの体験であると言えます。


マリアの救いの体験は、救いの分かち合いへと広がっていきます。自分が救われているいうことは、まわりのいのちも救われているということだ。すべてのいのちが救われなければ、自分の救いもない。救いの体験は、すべてのいのちへの愛へと深まっていきます。救いの体験は、愛の体験となります。


「主はその腕で力を振るい、思い上がる者を打ち散らし、権力ある者をその座から引き降ろし、身分の低い者を高く上げ、飢えた人を良い物で満たし、富める者を空腹のまま追い返されます。」


マリアの、この言葉は、救われている人の愛を表しています。弱い立場に追いやられている人への、貧しい人への愛を表しています。救われている人は、神が愛されている人を大切にします。神は、弱い立場に追いやられている人、貧しい人を、特に愛しておられます。


救われている人は、救いを受け入れていない人に回心を呼びかけます。救いの分かち合いに加わるように呼びかけます。「思い上がる者」は、神の救いを信じません。「権力ある者」、「富める者」は、人々を弱い立場に追いやり、飢えさせます。神の愛を受け入れません。人々への神の愛を妨げます。マリアは、神の愛を受け入れない人を、救いの体験に招きます。神に愛されている喜びの体験、まわりのいのちを愛する喜びの体験に招きます。


救われている人は、神の救いや愛を語るだけではありません。積極的に行動します。困っている人のところに出向きます。助けを必要としている人に寄りそいます。マリアは、エリサベトが助けを求めていることを知りました。そこで、「マリアは出かけて、急いで山里に向かい、ユダの町に行」きました。そして、「三か月ほどエリサベトのところに滞在して」、彼女に寄りそいました。積極的に愛の行いを実行することで、救われている喜びを深めました。救いの喜びを分かち合い、広げました。


そして、救われている人は、現在だけを見ていません。救われている体験を生きた過去の人々を忘れません。救いの体験を分かち合ってくれた人々に感謝します。そして、未来の人々が、救われている喜びに満たされるよう、心から願います。未来の人々に、神の愛を引き継いでいきます。マリアは、喜びのうちに宣言しました。「その僕イスラエルを受け入れて、憐れみをお忘れになりません、わたしたちの先祖におっしゃったとおり、アブラハムとその子孫に対してとこしえに。」


今日は、「平和旬間」の最終日です。平和とは、神がすべてのいのちにもたらす救いです。私たちも、マリアのように、平和の実現を信じ、平和を願い求めましょう。マリアのように、まわりのいのちと平和を分かち合いましょう。マリアのように、言葉だけでなく、積極的な行動を通して、分かち合いましょう。マリアのように、過去の人々が歩んだ平和の道、未来へと通じる平和の道を、ともに歩んでいきましょう。平和が「必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう」とたたえながら、マリアとともに、平和の道、救いの道を歩んでいきましょう。平和の完成である「天の国」をめざして…


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