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11月17日「年間第33主日」の聖書朗読と説教

11月17日「年間第33主日」の聖書朗読と説教


 一場神父から上記説教等が届きましたので掲載します。


◆◆◆


京丹ブロックの皆様


いつもお世話になり、ありがとうございます。


11月17日「年間第33主日」の聖書朗読と説教をお送り致します。「ことばの祭儀」は、17日(日)午前7時に公開予定です。よろしくお願い致します。


来週から気温が下がります。体調を崩さないように、くれぐれもお気をつけください。皆様のためにお祈りしています。


一場

◆◆◆


【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)



◆◆◆


〔11月17日/年間第33主日〕

【第一朗読/ダニエル12・1-3】



(ダニエルの預言)


*12・1*その時、大天使長ミカエルが立つ。

彼はお前の民の子らを守護する。

その時まで、苦難が続く

国が始まって以来、かつてなかったほどの苦難が。

しかし、その時には救われるであろう

お前の民、あの書に記された人々は。

*2*多くの者が地の塵の中の眠りから目覚める。

ある者は永遠の生命に入り

ある者は永久に続く恥と憎悪の的となる。

*3*目覚めた人々は大空の光のように輝き

多くの者の救いとなった人々はとこしえに星と輝く。

【答唱詩編/詩編16・5、8、9】


しあわせな人、神の恵みを受け、その喜びに生きる人。

(詩編16)


*16・5*神よ、あなたはわたしの受けるゆずり、わたしの受ける杯、

わたしの道を開くかた。


*8*わたしは絶えず神を思う。

神はわたしのそばにおられ、わたしは決してゆるがない。


*9*わたしの心は喜びに満ちあふれ、

からだはやすらかにいこう。

【第二朗読/ヘブライ10・11-14、18】



(ヘブライ人への手紙)


*10・11*すべての祭司は、毎日礼拝を献げるために立ち、決して罪を除くことのできない同じいけにえを、繰り返して献げます。*12*

しかしキリストは、罪のために唯一のいけにえを献げて、永遠に神の右の座に着き、*13*

その後は、敵どもが御自分の足台となってしまうまで、待ち続けておられるのです。*14*

なぜなら、キリストは唯一の献げ物によって、聖なる者とされた人たちを永遠に完全な者となさったからです。


*18*罪と不法の赦しがある以上、罪を贖うための供え物は、もはや必要ではありません。

【福音朗読/マルコ13・24-32】


アレルヤ、アレルヤ。目覚めていつも祈ってください、人の子の前にふさわしく立つことができるように。アレルヤ、アレルヤ。

(マルコによる福音)


そのとき、イエスは弟子たちに言われた。


*13・24*「それらの日には、このような苦難の後、

太陽は暗くなり、

月は光を放たず、

*25*星は空から落ち、

天体は揺り動かされる。

*26*そのとき、人の子が大いなる力と栄光を帯びて雲に乗って来るのを、人々は見る。*27*

そのとき、人の子は天使たちを遣わし、地の果てから天の果てまで、彼によって選ばれた人たちを四方から呼び集める。」


*28*「いちじくの木から教えを学びなさい。枝が柔らかくなり、葉が伸びると、夏の近づいたことが分かる。*29*

それと同じように、あなたがたは、これらのことが起こるのを見たら、人の子が戸口に近づいていると悟りなさい。*30*

はっきり言っておく。これらのことがみな起こるまでは、この時代は決して滅びない。*31*天地は滅びるが、わたしの言葉は決して滅びない。」


*32*「その日、その時は、だれも知らない。天使たちも子も知らない。父だけがご存じである。」



[説教]


「すべてを治められる父よ、み旨に従って生きる人に、あなたは神の国の喜びを備えてくださいます。」今日の集会祈願でささげた、私たちの信仰宣言です。そして、私たちの希望の宣言です。今日は、この希望を分かち合いたいと思います。


主イエスが、この世界に来られた時、神の国は始まりました。そして、主は今日の福音で、この神の国が完成する時が訪れることを告げておられます。「その時」、主は、「天使たちを遣わし、…彼によって選ばれた人たちを四方から呼び集め」られます。主によって選ばれた人とは、今、み旨に従って生きている人のことです。神の国を求めている人のことです。今のこの世界のあり方に疑問を感じ、より良い世界の実現を求めている人のことです。この世界で生きていることに、「苦難」を感じている人のことです。選ばれた人とは、この世界で苦難を経験している人たちなのです。神を信じていなくても、神の国を知らなくても、神のみ旨に従う生き方をしている人、しようとしている人がいます。そうした人こそ、選ばれた人なのです。


私たちは今、この世界で苦難を経験するように求められています。言い方を変えれば、この世界の苦難を分かち合うように求められています。コロナ禍は、苦難を分かち合う、貴重な機会でした。本当の幸福とは何かを皆で考え、学び、より良い世界に向けて、ともに歩み始める時でした。しかし、コロナ禍が忘れ去られようとしている今、世界は、コロナ禍前よりも悪くなっています。本当の幸福ではなく、皆の幸福ではなく、自国や自分だけの利益しか考えられない人が増えています。しかし、世界中で、今も、多くの人が苦しんでいるのです。人々の苦しみは、日々増しているのです。そして、苦しんでいる人がいる限り、誰も幸福ではないのです。私たちは、コロナ禍の体験を忘れてはならないのです。今でも、マスクを外したくても、外せない人がいることを、決して忘れてはならないのです。コロナ禍から学んだことは、苦難を分かち合うことです。苦難の分かち合い輪を広げていくことです。コロナ禍の学びを忘れないようにしたいと思います。学びを深めたいと思います。コロナ禍の苦難の体験を、神の国の喜び、皆で幸福になっていく喜びに変えたいと思います。変えていただくよう、真剣に祈り求めたいと思います。


今日は、「貧しい人のための世界祈願日」です。私たちはこの日、自分が貧しい者であることを思い起こすように招かれています。この日のための教皇メッセージのテーマは、「貧しい人の祈りは、神に届きます」です。私たちは今、今年のクリスマスに始まる聖年の準備のために、ともに祈りの時を過ごしています。私たちは今日、自分も貧しい者の一人として、貧しい人の祈りに加わるように招かれているのです。貧困や戦争といった苦難を正当化するためではありません。私たちは旨、神の前に貧しい者であることを、謙虚に認めるためです。まわりの人に支えられなければ生きていけないという現実を、感謝のうちに認めるためです。神が与えてくださる良いものを、皆で分かち合うためです。神が与えてくださる良いものは、競争して奪い合うものではなく、皆で分かち合うものです。皆で分かち合ったら、皆が幸福になれるます。この希望を証しするために、貧しい人たちの祈りに加わりましょう。貧しい者の一人となって、ともに祈りましょう。貧しい者となって祈ることは、苦難がともないますが、その後には、必ず、神の国の喜びが訪れます。


そして、私たちは今週、17日から24日まで、「聖書週間」を過ごします。今年のテーマは、「初めに言があった。(ヨハネ1・1)」です。今日の福音で、主イエスは、力強く、はっきりと宣言されます。「天地は滅びるが、わたしの言葉は決して滅びない」と。主の御言葉は、神の国をもたらす言葉です。この世の終わりの時を、神の国の完成の時とする福音です。世界の苦難を神の国の喜びへと変える福音です。この御言葉は、初めからあり、今も、私たちの中で実現しており、いつか、必ず完成します。御言葉は、私たちのいのちです。私たちの希望です。希望の巡礼者である私たちは、この御言葉を宣べ伝えていきましょう。この世界の滅びではなく、神の国という希望を、日々出会う人と分かち合いましょう。



※2024年 第8回「貧しい人のための世界祈願日」教皇メッセージ(2024.11.17) | カトリック中央協議会


https://www.cbcj.catholic.jp/2024/10/22/30817/


※聖書週間 2024年11月17日~24日 | カトリック中央協議会


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