11月26日「王であるキリスト」の朗読聖書と説教
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- Nov 21, 2023
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11月26日「王であるキリスト」の朗読聖書と説教
一場神父から11月26日「王であるキリスト」の朗読聖書と説教が届きましたので掲載します。
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小教区窓口の皆様
いつもお世話になり、ありがとうございます。
11月26日「王であるキリスト」の朗読聖書と説教をお送り致します。「ことばの祭儀」は、11月26日(日)午前9時に公開予定です。
またこの日は、「世界青年の日」です。日本語公式訳が発表されましたら、リンクをお知らせ致します。
よろしくお願い致します。
引き続き、世界平和のために、心を合わせて祈りたいと思います。これから冷え込みが厳しくなります。体調を崩さないように、どうぞご自愛ください。皆様のためにお祈りしています。
一場
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【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)
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〔11月26日/王であるキリスト〕
【第一朗読/エゼキエル34・11-12、15-17】エゼキエルの預言
*34・11*まことに、主なる神はこう言われる。見よ、わたしは自ら自分の群れを探し出し、彼らの世話をする。*12*
牧者が、自分の羊がちりぢりになっているときに、その群れを探すように、わたしは自分の羊を探す。わたしは雲と密雲の日に散らされた群れを、すべての場所から救い出す。
*15*わたしがわたしの群れを養い、憩わせる、と主なる神は言われる。*16*
わたしは失われたものを尋ね求め、追われたものを連れ戻し、傷ついたものを包み、弱ったものを強くする。しかし、肥えたものと強いものを滅ぼす。わたしは公平をもって彼らを養う。
*17*お前たち、わたしの群れよ。主なる神はこう言われる。わたしは羊と羊、雄羊と雄山羊との間を裁く。
【答唱詩編/詩編23・2+3、5、6】
主はわれらの牧者、わたしは乏しいことがない。
詩編23
*23・2*神はわたしを緑のまきばに伏させ、
いこいの水辺に伴われる。
*3*神はわたしを生き返らせ、
いつくしみによって正しい道に導かれる。
*5*あなたははむかう者の前で、
わたしのために会食を整え、
わたしの頭に油を注ぎ、
わたしの杯を満たされる。
*6*神の恵みといつくしみに
生涯伴われ、
わたしはとこしえに
神の家に生きる。
【第二朗読/①コリント15・20-26、28】使徒パウロのコリントの教会への手紙
皆さん、*15・20*キリストは死者の中から復活し、眠りについた人たちの初穂となられました。*21*
死が一人の人によって来たのだから、死者の復活も一人の人によって来るのです。*22*
つまり、アダムによってすべての人が死ぬことになったように、キリストによってすべての人が生かされることになるのです。*23*
ただ、一人一人にそれぞれ順序があります。最初にキリスト、*24*
次いで、キリストが来られるときに、キリストに属している人たち、次いで、世の終わりが来ます。そのとき、キリストはすべての支配、すべての権威や勢力を滅ぼし、父である神に国を引き渡されます。
*25*キリストはすべての敵を御自分の足の下に置くまで、国を支配されることになっているからです。*26*最後の敵として、死が滅ぼされます。*28*
すべてが御子に服従するとき、御子自身も、すべてを御自分に服従させてくださった方に服従されます。神がすべてにおいてすべてとなられるためです。
【福音朗読/マタイ25・31-46】
アレルヤ、アレルヤ。主の名によって来られるかたに賛美。わたしたちの父、ダビドの国に祝福がありますように。アレルヤ、アレルヤ。
マタイによる福音
そのとき、イエスは弟子たちに言われた。*25・31*「人の子は、栄光に輝いて天使たちを皆従えて来るとき、その栄光の座に着く。*32*
そして、すべての国の民がその前に集められると、羊飼いが羊と山羊を分けるように、彼らをより分け、*33*羊を右に、山羊を左に置く。*34*
そこで、王は右側にいる人たちに言う。『さあ、わたしの父に祝福された人たち、天地創造の時からお前たちのために用意されている国を受け継ぎなさい。*35*
お前たちは、わたしが飢えていたときに食べさせ、のどが渇いていたときに飲ませ、旅をしていたときに宿を貸し、*36*
裸のときに着せ、病気のときに見舞い、牢にいたときに訪ねてくれたからだ。』*37*
すると、正しい人たちが王に答える。『主よ、いつわたしたちは、飢えておられるのを見て食べ物を差し上げ、のどが渇いておられるのを見て飲み物を差し上げたでしょうか。
*38*いつ、旅をしておられるのを見てお宿を貸し、裸でおられるのを見てお着せしたでしょうか。*39*
いつ、病気をなさったり、牢におられたりするのを見て、お訪ねしたでしょうか。』*40*
そこで、王は答える。『はっきり言っておく。わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。』
*41*それから、王は左側にいる人たちにも言う。『呪われた者ども、わたしから離れ去り、悪魔とその手下のために用意してある永遠の火に入れ。*42*
お前たちは、わたしが飢えていたときに食べさせず、のどが渇いたときに飲ませず、*43*
旅をしていたときに宿を貸さず、裸のときに着せず、病気のとき、牢にいたときに、訪ねてくれなかったからだ。』*44*
すると、彼らも答える。『主よ、いつわたしたちは、あなたが飢えたり、渇いたり、旅をしたり、裸であったり、病気であったり、牢におられたりするのを見て、お世話をしなかったでしょうか。』
*45*そこで、王は答える。『はっきり言っておく。この最も小さい者の一人にしなかったのは、わたしにしてくれなかったことなのである。』*46*
こうして、この者どもは永遠の罰を受け、正しい人たちは永遠の命にあずかるのである。」
【説教】
「はっきり言っておく、わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。」「王であるキリスト」の御言葉です。今日、ここに集まっている私たち一人ひとりに向けられた御言葉です。
「この最も小さい者の一人」とは、誰でしょうか。「この」という言葉が示している通り、私たちの目の前に、すぐ近くにいる人のことです。私たちは、この、すぐ近くにいる、最も小さい人に仕えるよう招かれています。そして、「一人」という言葉からわかるように、最も小さい人は、たくさんいます。私たちは、その時、その場で出会う最も小さい人に仕えるようと言われているのです。日々出会う、最も小さい者の一人ひとりが、私たちの王キリストなのです。
そして、「最も小さい者」は、王であるキリストの姉妹兄弟です。かわいそうな人たちではなく、私たちにとっても、大切な姉妹兄弟たちです。私たちは今日まで、聖書週間を過ごしてきました。今年のテーマは、「わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい」です。ヨハネ福音書15章12節の御言葉です。受難の歩みに入ろうとされる主イエスの、愛への招きです。今日の福音も、受難の直前に語られた御言葉です。互いに愛し合うとは、姉妹兄弟として、互いを大切にし合うということです。私たちは今日、この愛を生きるよう、生き続けるよう招かれているのです。最も小さい者を、「最も大切な姉妹兄弟」として、愛するよう励まされているのです。
今日の福音で、王であるキリストが、「羊を右に、山羊を左に置く」とされています。羊は「永遠の命にあずかる」とされ、山羊は「永遠の罰を受ける」とされています。羊は、完成された神の国で、喜びのうちに生き続けるのです。山羊は、神の国に入ることができず、生きることができないのです。ここで、私たちは、自分が羊になれるのだろうか、それとも山羊となってしまうのだろうかと考えないようにしましょう。私たちの現実は、そのように単純なものではありません。私たちは皆、羊になる時もあれば、山羊になる時もあります。愛を生きたいと願っているのに、愛を生きられず、苦しんでいる。それが、私たちの現実ではないでしょうか。少なくとも、私自身はそうです。
私たちは今日、自分が「山羊」になってしまうことを素直に認めたいと思います。私たちは、王であるキリストに、次のように告白したいと思います。「主よ、確かにに、私たちは、『あなたが飢えたり、渇いたり、旅をしたり、裸であったり、病気であったり、牢におられのを見て、お世話をしなかった』ことが、たびたびありました。」そして、心から願い求めたいと思います。「だからこそ、神の国の王である主よ、私たちを『羊』に変えてください。羊に変えて、永遠に愛を生きる者としてください。愛を生き続ける者にしてください。」
私たちはまた、「最も小さい者の一人」です。愛に飢え、愛に渇き、愛を求めてさまよい、愛を感じられない苦しみの中にあります。自分されよければ、まわりはどうなってもよい。そんな思いが支配している「牢」の中にいます。でも、あきらめずに、羊となっていく旅を続けていきましょう。王であるキリストが、ともに歩んでくださっていることを思い起こしながら、歩んでいきましょう。羊となって愛することができた時、素直に喜びましょう。そして、神に感謝をささげましょう。「最も小さい者の一人」として、互いに助け合い、祈り合いながら歩んでいきましょう。すべての人が、「羊」となって、神の国に入ることができる日が来ることを、固く信じて、ともに歩んでいきましょう。
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