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12月11日「待降節第3主日」朗読と説教

  • kiotanblock
  • Dec 9, 2022
  • 6 min read

12月11日「待降節第3主日」朗読と説教



 一場神父から12月11日「待降節第2主日」朗読と説教が届きましたので掲載します



◆ ◆ ◆


12月11日「待降節第3主日」朗読と説教



小教区役員窓口の皆様



いつもお世話になり、ありがとうございます。


12月11日「待降節第3主日」の朗読箇所と説教をお送り致します。



「ことばの祭儀」の配信は、12月11日(日)午前7時の予定です。よろしくお願い致します


皆様のためにお祈りしています。一場


◆ ◆ ◆


【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)



※ ※ ※ ※ ※ ※ ※


〔12月11日/待降節第3主日〕


【第一朗読/イザヤ35・1-6a、10】


イザヤの預言


35・1荒れ野よ、荒れ地よ、喜び躍れ、

砂漠よ、喜び、

花を咲かせよ、野ばらの花を一面に咲かせよ。

2花を咲かせ

大いに喜んで、声をあげよ。

砂漠はレバノンの栄光を与えられ

カルメルとシャロンの輝きに飾られる。

人々は主の栄光と我らの神の輝きを見る。


3弱った手に力を込め、よろめく膝を強くせよ。

4心おののく人々に言え。

「雄々しくあれ、恐れるな。

見よ、あなたたちの神を。

敵を打ち、悪に報いる神が来られる。

神は来て、あなたたちを救われる。」


5そのとき、見えない人の目が開き、

聞こえない人の耳が開く。

6aそのとき歩けなかった人が鹿のように躍り上がる。

口の利けなかった人が喜び歌う。


10主に贖われた人々は帰って来る。

とこしえの喜びを先頭に立てて

喜び歌いつつシオンに帰り着く。

喜びと楽しみが彼らを迎え

嘆きと悲しみは逃げ去る。



【答唱詩編/詩編146・1+2+10a、6c+7、8ac+9bc】


いのちあるすべてのものは、神をたたえよ。


詩編146


146・1心を尽くして神をたたえよ。

いのちのある限り神をたたえよ。

2わたしは生涯神をほめうたう。

10a神はとこしえに治められる。


6c神はとこしえにまことをしめし、

貧しい人のためにさばきをおこない、

7飢えかわく人にかてをめぐみ、

捕らわれびとを解放される。


8ac神は見えない人の目をひらき、

従う人をあいされる。

9bc身寄りのない子どもとやもめをささえ、

逆らう者の企てを砕かれる。



【第二朗読/ヤコブ5・7-10】


心を固く保ちなさい。主が来られる時が迫っているからである。


使徒ヤコブの手紙


5・7兄弟たち、主が来られるときまで忍耐しなさい。農夫は、秋の雨と春の雨が降るまで忍耐しながら、大地の尊い実りを待つのです。8あなたがたも忍耐しなさい。心を固く保ちなさい。主が来られる時が迫っているからです。9兄弟たち、裁きを受けないようにするためには、互いに不平を言わぬことです。裁く方が戸口に立っておられます。10兄弟たち、主の名によって語った預言者たちを、辛抱と忍耐の模範としなさい。


【福音朗読/マタイ11・2-11】


アレルヤ、アレルヤ。神の霊はわたしの上にある。貧しい人に福音を告げるため、神はわたしを選ばれた。アレルヤ、アレルヤ。


マタイによる福音


そのとき、11・2ヨハネは牢の中で、キリストのなさったことを聞いた。そこで、自分の弟子たちを送って、3尋ねさせた。「来るべき方は、あなたでしょうか。それとも、ほかの方を待たなければなりませんか。」4イエスはお答えになった。「行って、見聞きしていることをヨハネに伝えなさい。5目の見えない人は見え、足の不自由な人は歩き、重い皮膚病を患っている人は清くなり、耳の聞こえない人は聞こえ、死者は生き返り、貧しい人は福音を告げ知らされている。6わたしにつまずかない人は幸いである。」7ヨハネの弟子たちが帰ると、イエスは群衆にヨハネについて話し始められた。「あなたがたは、何を見に荒れ野へ行ったのか。風にそよぐ葦か。8では、何を見に行ったのか。しなやかな服を着た人か。しなやかな服を着た人なら王宮にいる。9では、何を見に行ったのか。預言者か。そうだ。言っておく。預言者以上の者である。10『見よ、わたしはあなたより先に使者を遣わし、あなたの前に道を準備させよう』と書いてあるのは、この人のことだ。11はっきり言っておく。およそ女から生まれた者のうち、洗礼者ヨハネより偉大な者は現れなかった。しかし、天の国で最も小さな者でも、彼よりは偉大である。」



【説教】


「目の見えない人は見え、足の不自由な人は歩き、重い皮膚病を患っている人は清くなり、耳の聞こえない人は聞こえ、死者は生き返り、貧しい人は福音を告げ知らされている。」


主イエスが、今日、私たちと分かち合ってくださる福音です。喜びの福音です。今日は、「喜びの主日」と呼ばれている日です。私たちが、福音の喜びに満たされる日です。そして、この喜びを、まわりの人、まわりのいのちと分かち合う日です。主イエスが分かち合ってくださる福音は、神の国が来たことを告げる福音です。神の国は、神の国の喜びは、主イエスが私たちのところに来られた時、実現しました。そして、主イエスが再び来られる時、完成します。


神の国は、さまざまな不自由、病気が取り除かれるところではありません。死がなくなるところではありません。すべての人が、自分が望むものを手に入れられるところでもありません。神の国では、私たちは、不自由や限界を抱えていても、喜んで生きていくことができます。私たちの不自由や限界は、私たち一人ひとりの心を、互いへの愛で満たします。愛されていること、愛することができることで、大きな、深い喜びに包まれます。他人の喜びが、自分の喜びをさらに大きくします。病気の人は、差別や排除をされず、大切にされます。病気を患う人の生きる姿が、まわりの人を元気づけます。病床での祈りが、世界に喜びと希望をもたらします。死を迎える時、誰もが、いのちを生き抜いた喜びに満たされます。そして、自分だけが良いものを持っていることに、良いものを手に入れることができない人がいることに、深い悲しみを感じます。誰かのために自分が貧しくなれることに、大きな喜びを感じます。私たちの貧しさは、分かち合いのチャンスとなり、福音となります。


今の世界の現実を知る時、こうした神の国が来ているという福音から程遠い状況にあると言いたくなります。福音を宣べ伝えようとすればするほど、神の国は遠ざかっていくようにさえ感じることがあります。今日の福音にも、洗礼者ヨハネが登場しています。ヨハネは、「牢の中」にいます。神の国の福音を宣べ伝えたために、憎まれ、自由を奪われています。私たちも、「現在の世界」という牢の中にいます。私たちは、牢の中にいることを知っています。それと同時に、「牢の外」があることを知っています。私たちが今生きている世界は、ごく小さな牢です。牢の外は、広い神の国、完成に向かっている神の国です。


多くの人は、自分が牢の中にいることに気づいていません。気づこうとしません。狭い牢の中で、奪い合い、競い合っています。他人から奪い、他人に勝つことで、偽りの喜びを得ています。他人の悲しみを、自分の喜びにしています。牢の中が、心地よいところとなっています。自分だけの快適な生活という、牢の中から出ようとしません。暖かい牢の中にとどまり、牢の外で寒さに震えている人に無関心となっています。そこは、神の国ではありません。神の国は、寒い牢の外にあるのです。「現在」という牢の中のことしか考えません。「未来」という牢の外に対する責任を放棄しています。神の国は、未来という牢の外で完成するのです。無関心と無責任に支配された現在は、神の国の否定です。


牢の外は、喜びに満ちた神の国です。私たちは、この喜びを分かち合いたいと願っています。私たちは、牢の中で満足している人たちに、福音を宣べ伝えるように招かれています。人々に、牢の中にいることを告げるように求められています。ともに牢から出て、真の喜びを分かち合うように招かれています。


「牢の中」にあっても、使徒ヤコブが勧めているように、「主が来られるときまで忍耐し」ましょう。「忍耐しながら」、神の国の完成という「尊い実りを待」ちましょう。「主の名によって語った預言者たちを、辛抱と忍耐の模範とし」ましょう。そして、預言者イザヤが伝えた喜びの福音を宣べ伝えましょう。


「荒れ野よ、荒れ地よ、喜び踊れ/砂漠よ、喜び、花を咲かせよ/野ばらの花を一面に咲かせよ。花を咲かせ、大いに喜んで、声をあげよ。」

--

一場 修


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