2022年10月30日(日) 年間第31主日ミサ
- kiotanblock
- Oct 31, 2022
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2022年10月30日(日) 年間第31主日ミサ
一場神父から年間第31主日ミサの「朗読か所と説教」が届いていました。
遅れましたが掲載します。
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小教区役員窓口の皆様
いつもお世話になり、ありがとうございます。
10月30日「年間第31主日」の朗読箇所と説教をお送り致します。
「ことばの祭儀」の配信は、10月30日(日)午前7時の予定です。よろしくお願い致します
皆様のためにお祈りしています。一場
【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)
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《10月30日/年間第31主日》
★第一朗読知恵11・22-12・2
知恵の書
11・22主よ、
御前では、全宇宙は秤をわずかに傾ける塵、
朝早く地に降りる一滴の露にすぎない。
23全能のゆえに、あなたはすべての人を憐れみ、
回心させようとして、人々の罪を見過ごされる。
24あなたは存在するものすべてを愛し、
お造りになったものを何一つ嫌われない。
憎んでおられるのなら、造られなかったはずだ。
25あなたがお望みにならないのに存続し、
あなたが呼び出されないのに存在するものが果たしてあるだろうか。
26命を愛される主よ、すべてはあなたのもの、あなたはすべてをいとおしまれる。
12・1あなたの不滅の霊がすべてのものの中にある。
2主よ、あなたは罪に陥る者を少しずつ懲らしめ、
罪のきっかけを思い出させて人を諭される。
悪を捨ててあなたを信じるようになるために。
★答唱詩編/詩編145・8+9、10+11、13ab+14
いのちあるすべてのものに主は食物を恵まれる。
詩編145
145・8あなたは恵みとあわれみに満ち、
怒るにおそく、いつくしみ深い。
9その恵みはすべてのものに及び、
いつくしみは造られたものの上にある。
10神よ、造られたすべてのものはあなたをたたえ、
あなたに従う人は感謝して歌う。
11彼らはあなたの国の栄光を語り、
力あるあなたのわざを告げる。
13abあなたの国は永遠の国。
あなたの支配は世々に及ぶ。
14神は悩みのうちにある者を支え、
倒れるものをすべて立たせてくださる。
★第二朗読/?テサロニケ1・11b-2・2
使徒パウロのテサロニケの教会への手紙
皆さん、1・11bわたしたちはいつもあなたがたのために祈っています。どうか、わたしたちの神が、あなたがたを招きにふさわしいものとしてくださり、また、その御力で、善を求めるあらゆる願いと信仰の働きを成就させてくださるように。12それは、わたしたちの神と主イエス・キリストの恵みによって、わたしたちの主イエスの名があなたがたの間であがめられ、あなたがたも主によって誉れを受けるようになるためです。
2・1さて、兄弟たち、わたしたちの主イエス・キリストが来られることと、そのみもとにわたしたちが集められることについてお願いしたい。2霊や言葉によって、あるいは、わたしたちから書き送られたという手紙によって、主の日は既に来てしまったかのように言う者がいても、すぐに動揺して分別を無くしたり、慌てふためいたりしないでほしい。
★福音朗読/ルカ19・1-10
アレルヤ、アレルヤ。神はひとり子をお与えになるほど世を愛された。神を信じるすべての人が永遠のいのちを得るために。アレルヤ、アレルヤ。
ルカによる福音
そのとき、19・1イエスはエリコに入り、町を通っておられた。2そこにザアカイという人がいた。この人は徴税人の頭で、金持ちであった。3イエスがどんな人か見ようとしたが、背が低かったので、群衆に遮られて見ることができなかった。4それで、イエスを見るために、走って先回りし、いちじく桑の木に登った。そこを通り過ぎようとしておられたからである。5イエスはその場所に来ると、上を見上げて言われた。「ザアカイ、急いで降りて来なさい。今日は、ぜひあなたの家に泊まりたい。」6ザアカイは急いで降りて来て、喜んでイエスを迎えた。7これを見た人たちは皆つぶやいた。「あの人は罪深い男のところに行って宿をとった。」8しかし、ザアカイは立ち上がって、主に言った。「主よ、わたしは財産の半分を貧しい人々に施します。また、だれかから何かだまし取っていたら、それを四倍にして返します。」9イエスは言われた。「今日、救いがこの家を訪れた。この人もアブラハムの子なのだから。10人の子は、失われたものを捜して救うために来たのである。」
[説教]
明日で、今年の「世界宣教月間」が終わります。「世界宣教月間」の終了は、福音宣教の終了ではありません。新たな宣教の始まりです。私たちは今日、復活のキリストの証人として、派遣されます。キリストの救いを求めている人々のところに派遣されます。新たに派遣される前に、私たちの信仰を確認しましょう。私たちは、私たちが信じていることを宣べ伝えるのです。そして、私たちが信じている神の望みを確認しましょう。福音とは、神の望みです。福音宣教とは、神の望みを伝えていくことです。
今日の第一朗読である「知恵の書」は、私たちが信じて神を明らかにしています。私たちが「父」と呼ぶ神は、「全能のゆえに、…すべての人を憐れみ、回心させようとして、人々の罪を見過ごされる」神です。私たちは、「存在するものすべてを愛し、お造りになったものを何一つ嫌われない」神を信じています。「命を愛される主」を信じています。「回心」とは、死ではなく、いのちを望むようになることです。自分が生きることを望むようになることです。自分だけでなく、すべての人が、すべてのいのちが、生きることを、心から望むようになることです。すべてのいのちを愛しておられる神は、私たちが皆、すべてのいのちを愛するようになることを望んでおられます。私たちが、すべてのいのちを愛することで、罪から解放されることを望んでおられます。死をもたらす罪から自由になることを望んでおられます。神の、この望みを、日々出会う人と分かち合うことが福音宣教です。この望みが実現すること信じて、すべてのいのちへの愛を分かち合うことが、私たちの福音宣教です。
御子イエスは、父である神と一体です。御父と御子は、愛することにおいて、一体です。御父と同じ、深い愛、大きい愛をもって、すべての「命を愛される主」です。今日の福音は、「命を愛される主」の物語です。今日の福音に、「徴税人の頭で、金持ちであった」ザアカイという人が登場します。この人は、悪いことをしていました。人々から多くのお金をだまし取っていました。貧しい人のことなど考えず、お金を蓄えることだけを考えていました。
ザアカイは、主イエスとの出会いを望みます。そして、主イエスは、ザアカイ以上に、この出会いを望まれます。ザアカイと出会い、ザアカイと交わりを持つこと望まれます。ザアカイが、「命を愛される主」に出会い、いのちの交わりを持つよう望まれます。「今日は、ぜひあなたの家に泊まりたい」という御言葉は、この望みを表しています。
主イエスといのちの交わりをもったザアカイは、「立ち上が」ります。お金の重さに押しつぶされていたザアカイは、立ち上がります。お金の中に埋もれていたザアカイは、主イエスによって、救い出されます。死をもたらす金の中から引きあげられて、宣言します。生きる喜びに満ちて、「命を愛される主」に向かって宣言します。「主よ、わたしは財産の半分を貧しい人に施します。また、だれかから何かだまし取っていたら、それを四倍にして返します。」死をもたらすお金が、いのちを生かすお金に変わった瞬間です。死んでいたザアカイが、生きるようになった瞬間です。ザアカイの回心の瞬間です。
主イエスは、回心の喜びに満たされたザアカイと、福音を分かち合われます。「今日、救いがこの家を訪れた。」ザアカイは、貧しい人に施し、だまし取ったものを返す約束をしたから、救われたのではありません。今日、主イエスがザアカイを訪れたから、救われたのです。「喜んでイエスを迎えた」から救われたのです。主イエスとの交わりによって、生きるようになったのです。生きるようになったから、自分の財産を分かち合おうと望むようになったのです。まわりのいのちと、すべてを分かち合うことで、生きるようになったのです。
ザアカイは、「命を愛される主」に出会い、主を信じて、喜んで交わりを持ちました。そして、死から解放され、生きるようになりました。ザアカイは、自分の救いの体験を福音として分かち合っていくことになります。すべてのいのちが生きるようになるという、神の望みに応えて、福音を分かち合っていくことになります。ここに集まっている私たちも、救いを体験しています。そして、今日、ザアカイとともに、新たな宣教の旅に旅立ちます。「命を愛される主」を信じて、主の望みを私たちの望みとして抱きながら、宣教へと旅立ちましょう。
一場 修
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