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3月3日「四旬節第3主日」の朗読聖書と説教

3月3日「四旬節第3主日」の朗読聖書と説教

 一場神父から3月3日「四旬節第3主日」の朗読聖書と説教が届きましたので掲載します。

◆◆◆

小教区窓口の皆様

いつもお世話になり、ありがとうございます。

3月3日「四旬節第3主日」の朗読聖書と説教をお送り致します。「ことばの祭儀」は、3月3日(日)午前7時に公開予定です。

よろしくお願い致します。

洗礼志願者の方々のために祈りましょう。戦争や自然災害により苦しみに置かれている人たちのために祈り続けましょう。まだ寒い日が続きます。どうぞご自愛ください。皆様のためにお祈りしています。

一場

◆◆◆

【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)

◆◆◆

〔3月3日/四旬節第3主日〕

【第一朗読/出エジプト20・1-17】

出エジプト記

その日、*20・1*神はこれらすべての言葉を告げられた。

2「わたしは主、あなたの神、あなたをエジプトの国、奴隷の家から導き出した神である。*3*あなたには、わたしをおいてほかに神があってはならない。

4あなたはいかなる像も造ってはならない。上は天にあり、下は地にあり、また地の下の水の中にある、いかなるものの形も造ってはならない。*5*

あなたはそれらに向かってひれ伏したり、それらに仕えたりしてはならない。わたしは主、あなたの神。わたしは熱情の神である。わたしを否む者には、父祖の罪を子孫に三代、四代までも問うが、

6わたしを愛し、わたしの戒めを守る者には、幾千代にも及ぶ慈しみを与える。

7あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。みだりにその名を唱える者を主は罰せずにはおかれない。

8安息日を心に留め、これを聖別せよ。*9*六日の間働いて、何であれあなたの仕事をし、*10*

七日目は、あなたの神、主の安息日であるから、いかなる仕事もしてはならない。あなたも、息子も、娘も、男女の奴隷も、家畜も、あなたの町の門の中に寄留する人々も同様である。

11六日の間に主は天と地と海とそこにあるすべてのものを造り、七日目に休まれたから、主は安息日を祝福して聖別されたのである。

12あなたの父母を敬え。そうすればあなたは、あなたの神、主が与えられる土地に長く生きることができる。

13殺してはならない。

14姦淫してはならない。

15盗んではならない。

16隣人に関して偽証してはならない。

17隣人の家を欲してはならない。隣人の妻、男女の奴隷、牛、ろばなど隣人のものを一切欲してはならない。」

【答唱詩編/詩編19・8、9、10】

主よ、あなたは永遠のいのちのことば。

詩編19

19・8神の教えは完全で、

魂を生き返らせ、

そのさとしは変わらず、

心に知恵をもたらす。

9神の定めは正しく、

心の喜びであり、

そのみ旨は清く、

目を開く。

10神のことばは正しく、

世々に及び、

そのさばきは真実で、

すべて正しい。

【第二朗読/①コリント1・22-25】使徒パウロのコリントの教会への手紙

皆さん、*1・22*ユダヤ人はしるしを求め、ギリシア人は知恵を探しますが、*23*

わたしたちは、十字架につけられたキリストを宣べ伝えています。すなわち、ユダヤ人にはつまずかせるもの、異邦人には愚かなものですが、*24*

ユダヤ人であろうがギリシア人であろうが、召された者には、神の力、神の知恵であるキリストを宣べ伝えているのです。*25*

神の愚かさは人よりも賢く、神の弱さは人よりも強いからです。

【福音朗読/ヨハネ2・13-25】

神はひとり子をお与えになるほど、世を愛してくださった。神を信じる人は永遠の命に生きる。

ヨハネによる福音

2・13ユダヤ人の過越祭が近づいたので、イエスはエルサレムヘ上って行かれた。*14*

そして、神殿の境内で牛や羊や鳩を売っている者たちと、座って両替をしている者たちを御覧になった。*15*

イエスは縄で鞭を作り、羊や牛をすべて境内から追い出し、両替人の金をまき散らし、その台を倒し、*16*

鳩を売る者たちに言われた。「このような物はここから運び出せ。わたしの父の家を商売の家としてはならない。」*17*

弟子たちは、「あなたの家を思う熱意がわたしを食い尽くす」と書いてあるのを思い出した。*18*

ユダヤ人たちはイエスに、「あなたは、こんなことをするからには、どんなしるしをわたしたちに見せるつもりか」と言った。*19*

イエスは答えて言われた。「この神殿を壊してみよ。三日で建て直してみせる。」*20*

それでユダヤ人たちは、「この神殿は建てるのに四十六年もかかったのに、あなたは三日で建て直すのか」と言った。*21*

イエスの言われる神殿とは、御自分の体のことだったのである。*22*

イエスが死者の中から復活されたとき、弟子たちは、イエスがこう言われたのを思い出し、聖書とイエスの語られた言葉とを信じた。

23イエスは過越祭の間エルサレムにおられたが、そのなさったしるしを見て、多くの人がイエスの名を信じた。*24*

しかし、イエス御自身は彼らを信用されなかった。それは、すべての人のことを知っておられ、*25*

人間についてだれからも証ししてもらう必要がなかったからである。イエスは、何が人間の心の中にあるかをよく知っておられたのである。

【説教】

四旬節を歩んでいる私たちは、さまざまな苦難に満ちた世界という荒れ野を歩んでいます。この歩みは、受難の道を歩まれる主イエスに従って歩む旅です。そして、主とともに、愛を生きる歩みです。愛ゆえに光り輝く歩みです。ここで、私たちは立ち止まりたいと思います。立ち止まり、私たちの救い主キリストを見つめたいと思います。

使徒パウロは、今日、はっきりと宣言しています。「わたしたちは、十字架につけられたキリストを宣べ伝えています。」私たちが従っている方は、「十字架につけられたキリスト」なのです。過去のある時に、十字架上で苦しまれたキリストではありません。今、十字架につけられて、苦しんでおられるキリストなのです。私たちは、日々、十字架につけられたキリスト像の前で祈りをささげます。それは、今、現在のキリストの姿をあらわす像の前で祈っていることなのです。

主キリストは、苦しんでいる人びととともに歩まれる方です。一人でも苦しんでいる人がいれば、その人とともに苦しんでくださる方です。キリストは、全知全能の神です。この世界のすべての苦しみを知っておられるからです。すべての苦しみを感じることがおできになるからです。ただ理解するのではなく、私たちと同じ人間として、苦しみを体験することがおできなるのです。主は、この世界に苦しみがある限り、苦しみ続けられるのです。

今日の福音で、「イエスの言われる神殿とは、ご自分の体のことだったのである」と述べられています。この体とは、肉体のことではありません。生きているということです。生きていて、苦しみ、悲しみ、喜ぶことです。生きていて、愛され、愛することです。そして、「神殿」とは、私たち教会をあらわしています。建物としての教会のことではなく、主イエスに従って歩んでいる私たちのことです。キリストともに苦しみ、ともに悲しみながら、生きている私たちのことです。そして、キリストともに、キリストのように、歩んでいる私たちは、キリストの体なのです。私たち教会が生きている時、キリストが生きておられるのです。私たちが愛している時、キリストが愛しておられるのです。私たちが宣べ伝える福音は、キリストが宣べ伝える福音なのです。

今日の福音で、主イエスは、はっきりと言っておられます。「この神殿を壊してみよ。三日で建て直してみせる。」十字架につけられた主は、「死者の中から復活された」主イエスです。憎しみによって十字架につけられても、愛によって復活される主です。憎しみは、愛を滅ぼすことはできません。必ず、愛は復活します。愛は、壊されても、復活します。何度壊されても、その度に復活します。私たち教会は、この愛によって生きています。愛によって復活し続けます。復活のキリストの体として生きています。そして、愛が復活することを、愛が生き続けることを宣べ伝えています。

主イエスは、今日、商売をしている人びとを、神殿から追い出されます。商売が悪いことだからではありません。商売の基本は、ある人から良いものを買って、別の人に売ることです。神殿、そして、教会で、私たちは、神から良いものをいただきます。その良いものを、多くの人と分かち合うために、外に出て行くよう励まされています。私たちに与えられる良いものとは、福音です。「十字架につけられたキリスト」という福音です。私たちは出て行って、この福音を、出会う人びとと分かち合うよう招かれています。

もう一度立ち止まって、キリストを、「十字架につけられたキリスト」を見つめましょう。愛を生き続けている復活のキリストを見つめましょう。そして、この福音を宣べ伝える、新たな歩みを始めましょう。キリストの体である教会として、ともに歩んで行きましょう。離ればなれになっていても、私たちは、キリストによってつながっています。ですから、安心して、それぞれの生活の場で、一人ひとりがキリストの体となって、福音を宣べ伝えて行きましょう。「十字架につけられたキリスト」という愛を、この世界の中で宣べ伝えて行きましょう。


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