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6月18日「年間第11主日」の朗読聖書と説教

  • kiotanblock
  • Jun 13, 2023
  • 6 min read

6月18日「年間第11主日」の朗読聖書と説教


 一場神父から6月18日「年間第11主日」の朗読聖書と説教が届きましたので掲載します


◆◆◆

小教区窓口の皆様


いつもお世話になり、ありがとうございます。


6月18日「年間第11主日」の朗読聖書と説教をお送り致します。


「ことばの祭儀」は、6月17日(土)午後7時に公開予定です。よろしくお願い致します


暑くなってきました。ご自愛ください。皆様のためにお祈りしています。


一場

◆◆◆

【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)


◆◆◆

〔6月18日/年間第11主日〕

【第一朗読/出エジプト19・2-6a】


出エジプト記


その日、*19・2*イスラエルの人々はシナイの荒れ野に着き、荒れ野に天幕を張った。イスラエルは、そこで、山に向かって宿営した。*3*

モーセが神のもとに登って行くと、山から主は彼に語りかけて言われた。「ヤコブの家にこのように語りイスラエルの人々に告げなさい。*4*

あなたたちは見たわたしがエジプト人にしたことまた、あなたたちを鷲の翼に乗せてわたしのもとに連れて来たことを。*5*

今、もしわたしの声に聞き従いわたしの契約を守るならばあなたたちはすべての民の間にあってわたしの宝となる。世界はすべてわたしのものである。*6a*

あなたたちは、わたしにとって祭司の王国、聖なる国民となる。」

【答唱詩編/詩編100・1+2、3ab、5】


わたしたちは神の民、そのまきばの群れ。

詩編100


*100・1*世界よ、神に喜びの声をあげ、歓呼の歌をささげつつ、

*2*み前に進み、神に仕えよ。


*3ab*神こそ主であると悟れ。

神はわたしたちを造られた。


*5*神はいつくしみ深く、そのあわれみは限りなく、

そのまことは代々に及ぶ。

【第ニ朗読/ローマ5・6-11】使徒パウロのローマの教会への手紙


皆さん、*5・6*実にキリストは、わたしたちがまだ弱かったころ、定められた時に、不信心な者のために死んでくださった。*7*

正しい人のために死ぬ者はほとんどいません。善い人のために命を惜しまない者ならいるかもしれません。*8*

しかし、わたしたちがまだ罪人であったとき、キリストがわたしたちのために死んでくださったことにより、神はわたしたちに対する愛を示されました。*9*

それで今や、わたしたちはキリストの血によって義とされたのですから、キリストによって神の怒りから救われるのは、なおさらのことです。*10*

敵であったときでさえ、御子の死によって神と和解させていただいたのであれば、和解させていただいた今は、御子の命によって救われるのはなおさらです。*11*

それだけでなく、わたしたちの主イエス・キリストによって、わたしたちは神を誇りとしています。今やこのキリストを通して和解させていただいたからです。

【福音朗読/マタイ9・36-10・8】


アレルヤ、アレルヤ。神の国は近づいた。回心して福音を信じなさい。アレルヤ、アレルヤ。

マタイによる福音


そのとき、イエスは、*9・36*群衆が飼い主のいない羊のように弱り果て、打ちひしがれているのを見て、深く憐れまれた。*37*

そこで、弟子たちに言われた。「収穫は多いが、働き手が少ない。*38*だから、収穫のために働き手を送ってくださるように、収穫の主に願いなさい。」


*10・1*イエスは十二人の弟子を呼び寄せ、汚れた霊に対する権能をお授けになった。汚れた霊を追い出し、あらゆる病気や患いをいやすためであった。*2*

十二使徒の名は次のとおりである。まずペトロと呼ばれるシモンとその兄弟アンデレ、ゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネ、*3*

フィリポとバルトロマイ、トマスと徴税人のマタイ、アルファイの子ヤコブとタダイ、*4*熱心党のシモン、それにイエスを裏切ったイスカリオテのユダである。


*5*イエスはこの十二人を派遣するにあたり、次のように命じられた。「異邦人の道に行ってはならない。また、サマリア人の町に入ってはならない。*6*

むしろ、イスラエルの家の失われた羊のところへ行きなさい。*7*行って、『天の国は近づいた』と宣べ伝えなさい。*8*

病人をいやし、死者を生き返らせ、重い皮膚病を患っている人を清くし、悪霊を追い払いなさい。ただで受けたのだから、ただで与えなさい。」



【説教】


私たちは今、「年間」という時を歩んでいます。主イエスとともに、福音を宣べ伝えています。「キリストのからだ」である共同体として、ともに歩みながら、福音を生きています。


今日の第一朗読は、「荒れ野に天幕を張った」イスラエルの人々の姿を伝えています。「荒れ野」では、悪の力が働いています。私たちが生きている世界でも、悪の力が働いています。私たちは、荒れ野で生きています。しかし、私たちが生きている荒れ野は、あまりにも速く変化していくので、悪の力が見えにくくなっています。何が悪なのかわかりにくくなっています。その意味で、私たちは、今立ち止まって、何が悪の力なのかを考える必要があります。私たちは今、「天幕を張っ」て、じっくりと考える必要があります。


「天幕を張って」留まるのは、悪の力を見定めるためだけではありません。荒れ野は、神が、ともに歩んくださるところでもあります。私たちが、悪の力に気づき、神に祈りをささげるところでもあります。私たちは、自分たちのためだけに、祈りをささげるのではありません。この世界という荒れ野で悩み苦しむ人々のために、日々祈りをささげるます。私たちは、「祭司の王国、聖なる国民」となるのです。私たちは、荒れ野である世界のために、ともに祈っているから、「祭司の王国」なのです。教会という天幕に集まり、祈っているから、「聖なる国民」なのです。


今日の福音は、福音を宣べ伝えられる主イエスの姿を伝えています。主イエスは、「群衆が飼い主のいない羊のように弱り果て、打ちひしがれているのを見て、深く憐れまれ」ます。今の世界という荒れ野で、私たちは、見えにくい悪の力によって、弱り果て、打ちひしがれています。混み合った電車やバスの中で、イヤフォンをつけ、スマートフォンの画面に集中している人々の姿は、飼い主のいない羊の姿です。何かがおかしいと感じながら、必死になって生きている姿です。立ち止まって考えたくても、まわりの動きに合わせ続けなければならない。そんな思いに駆り立てられているのです。主イエスは、群衆である私たちの悩みや苦しみを見ておられます。見るだけでなく、私たちとともに苦しんでおられます。ご自分の苦しみとして、私たち以上に苦しんでおられます。主は、今も苦しんでいる人々と苦しみをともにするために、復活されたのです。主の復活のからだは、私たちの苦しみを体験するためのからだなのです。荒れ野は、主イエスが生きておられるところなのです。


荒れ野の中にあって、私たちは、「主イエスに呼び寄せ」られています。呼び寄せられ、荒れ野で苦しみ悩む人々とともに祈る力を与えられています。主イエスは、弟子たちに、「汚れた霊に対する権能をお授けにな」ります。この権能は、悪の力が働く荒れ野の中で祈り続ける力なのです。悪の力に屈することなく、何があっても祈り続ける力です。実際、私たちは、毎週集まり、祈り続けています。「天幕」で祈っています。天幕は、決まった場所に固定されません。移動させることができます。祈りがささげられるところ、そこが天幕です。私たちは、どこででも天幕を張って、祈ることができます。私たちは、荒れ野の方々に天幕を張ることができます。「汚れた霊に対する権能」とは、どこででも祈りの天幕を張る力、祈りの天幕を広げていく力なのです。


そして、祈りがささげられている時、そこで、「天の国」が始まっています。「天の国」とは、神の愛が力強く働いているところです。神の愛が働いているから、私たちは祈ることができるのです。私たちが祈る姿こそが、「天の国は近づいた」という福音なのです。この福音を、荒れ野で宣べ伝えるよう励まされているのです。


私たちは、祈ることができます。祈ることで、主イエスが私たちとともにおられることを、まわりの人に告げ知らせることができます。私たちは、この祈りの力を、天の国の福音を、神の恵みとしていただきました。主イエスは、この恵みについて言われます。「ただで受けたのだから、ただで与えなさい。」この言葉に従って、祈ることができる喜びを分かち合っていきたいと思います。ともに祈ることができる喜びを、日々出会う人と分かち合いたいと思います。



--

一場 修


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