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9月17日「年間第24主日」の朗読聖書と説教

  • kiotanblock
  • Sep 13, 2023
  • 7 min read

9月17日「年間第24主日」の朗読聖書と説教


 一場神父から9月17日「年間第24主日」の朗読聖書と説教が届きましたので掲載します。


◆◆◆


いつもお世話になり、ありがとうございます。


9月17日「年間第24主日」の朗読聖書と説教をお送り致します。


「ことばの祭儀」は、9月16日(土)午後7時に公開予定です。


よろしくお願い致します。


9月に入り、朝晩は涼しくなってきましたが、昼間の暑さは続いています。体調を崩さないように、ご自愛ください。皆様のためにお祈りしています。一場

◆◆◆


【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)



◆◆◆


〔9月17日/年間第24主日〕

【第一朗読/シラ27・30-28・7】シラ書


*27・30*憤りと怒り、これはひどく忌まわしい。

罪人にはこの両方が付きまとう。

*28・1*復讐する者は、主から復讐を受ける。

主はその罪を決して忘れることはない。

*2*隣人から受けた不正を赦せ。

そうすれば、願い求めるとき、お前の罪は赦される。

*3*人が互いに怒りを抱き合っていながら、

どうして主からいやしを期待できようか。

*4*自分と同じ人間に憐れみをかけずにいて、

どうして自分の罪の赦しを願いえようか。

*5*弱い人間にすぎない者が、憤りを抱き続けるならば、

いったいだれが彼の罪を赦すことができようか。

*6*自分の最期に心を致し、敵意を捨てよ。

滅びゆく定めと死とを思い、掟を守れ。

*7*掟を忘れず、隣人に対して怒りを抱くな。

いと高き方の契約を忘れず、他人のおちどには寛容であれ。

【答唱詩編/詩編103・3+4、8+13、11+12】


心を尽くして神をたたえ、すべての恵みを心に留めよう。

詩編103


*103・3*神はわたしの罪をゆるし、

痛みをいやされる。

*4*わたしのいのちを危機から救い、

いつくしみ深く祝福される。


*8*神は恵みに豊かに、あわれみに深く、

怒るに遅く、いつくしみ深い。

*13*父が子供いつくしむように、

神の愛は神をおそれる人の上にある。


*11*天が地より高いように、

いつくしみは神をおそれる人の上にある。

*12*東と西が果たしなく遠いように、

神はわたしたちの罪から引き離される。

【第二朗読/ローマ14・7-9】使徒パウロのローマの教会への手紙


皆さん、*14・7*わたしたちの中には、だれ一人自分のために生きる人はなく、だれ一人自分のために死ぬ人もいません。*8*

わたしたちは、生きるとすれば主のために生き、死ぬとすれば主のために死ぬのです。従って、生きるにしても、死ぬにしても、わたしたちは主のものです。*9*

キリストが死に、そして生きたのは、死んだ人にも生きている人にも主となられるためです。

【福音朗読/マタイ18・21-35】


アレルヤ、アレルヤ。新しい掟をあなたがたに与える。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように。アレルヤ、アレルヤ。

マタイによる福音


*18・21*そのとき、ペトロがイエスのところに来て言った。「主よ、兄弟がわたしに対して罪を犯したなら、何回赦すべきでしょうか。七回までですか。」

*22*イエスは言われた。「あなたに言っておく。七回どころか七の七十倍までも赦しなさい。*23*

そこで、天の国は次のようにたとえられる。ある王が、家来たちに貸した金の決済をしようとした。*24*

決済し始めたところ、一万タラントン借金している家来が、王の前に連れて来られた。*25*

しかし、返済できなかったので、主君はこの家来に、自分も妻も子も、また持ち物も全部売って返済するように命じた。*26*

家来はひれ伏し、『どうか待ってください。きっと全部お返しします』としきりに願った。*27*

その家来の主君は憐れに思って、彼を赦し、その借金を帳消しにしてやった。*28*

ところが、この家来は外に出て、自分に百デナリオンの借金をしている仲間に出会うと、捕まえて首を絞め、『借金を返せ』と言った。*29*

仲間はひれ伏して、『どうか待ってくれ。返すから』としきりに頼んだ。*30*しかし、承知せず、その仲間を引っぱって行き、借金を返すまでと牢に入れた。

*31*仲間たちは、事の次第を見て非常に心を痛め、主君の前に出て事件を残らず告げた。*32*

そこで、主君はその家来を呼びつけて言った。『不届きな家来だ。お前が頼んだから、借金を全部帳消しにしてやったのだ。*33*

わたしがお前を憐れんでやったように、お前も自分の仲間を憐れんでやるべきではなかったか。』*34*

そして、主君は怒って、借金をすっかり返済するまでと、家来を牢役人に引き渡した。*35*

あなたがたの一人一人が、心から兄弟を赦さないなら、わたしの天の父もあなたがたに同じようになさるであろう。」



【説教】


今日の福音は、「ゆるし」についてのよい知らせです。キリスト教は、ゆるしの宗教です。天の国は、ゆるしによって成り立ち、ゆるしによって維持され、ゆるしによって成長し、完成します。そして、私たちは今、「すべてのいのちを守るための月間」を過ごしています。すべてをいのちを守るためには、ゆるしが必要です。


今日の福音のたとえは、私たちに、神の限りないゆるしについて示しています。「一万タラントン借金している家来」とは、私たちのことです。

一万タラントンとは、私たちの大きな罪を表しています。

一万タラントンは、一人で借金する額を大きく超えています。私たちすべての借金の合計額とみなすことができます。ですから、私たちそれぞれが、大きな罪を犯しているというわけではありません。私たち全体で大きな罪を犯しているということです。


すべてのいのちは、つながっています。それは、一人の小さな行いが、まわりに大きな影響を与えるということです。私たち一人一人の、悪意のない行動が、まわりの自然を深く傷つけることがあるということです。これくらいだいじょうぶだろうという思いが、みんなもしているではないかという思いが、誰かを苦しめ、追い詰めている可能性があるということです。一人一人の犯す罪は小さくても、いのちのつながりの中で、大きな罪となるということです。たとえに登場する家来は、この罪の大きさに気づきます。そして、王にゆるしを願います。王は、家来をゆるします。すべてをゆるします。この王こそ、限りなくゆるされる神を表しています。家来は、すべてをゆるされ、再び生きていくことができます。私たちは、神にゆるされる時、再び生きていくことができます。神のゆるしとは、いのちを回復すること、いのちを与え続けることなのです。罪を犯している者に、罪に気づかせ、罪から離れる力を与えることなのです。罪に傷ついたいのちをいやし、すべてのいのちを罪から守ることなのです。私たちは、自分個人の罪だけではなく、私たち皆が犯してきた罪に、罪のつながりに気づくよう求められています。そして、神の限りないゆるしを受けるよう招かれています。


王にゆるされた家来は、この豊かなゆるしを、仲間と分かち合うことができません。自分の大きな罪と神の限りないゆるしを忘れて、仲間の小さな罪をゆるしません。仲間を「牢に入れ」、生きていけないようにします。この家来は、「百デナリオン」を取り立てます。帳消しにされた「一万タラントン」を分かち合おうとしないのです。私たちは、個人の小さな罪にこだわっていないでしょうか。自分の正義だけを主張して、私たち皆で犯している罪を見失っていないでしょうか。その結果、神の豊かなゆるしを分かち合うことをせず、互いを追い詰め、互いを牢に入れていないでしょうか。そして、すべてのいのちが生きる道を閉ざしていないでしょうか。今日の福音のたとえは、この問いを私たちに投げかけているのです。そして、神の豊かなゆるし、すべてのいのちを守るゆるしを分かち合うよう招いているのです。


フランシスコ教皇は、「すべてのいのちを守るための月間」のためのメッセージの中で、私たちが気づかなければならない罪について、次のように述べています。


「人々の利己心にあおられた貪欲な消費主義が、地球の水循環を狂わせています。化石燃料の無節操な消費と森林伐採は、温暖化と深刻な干ばつを引き起こしています。

地方の小さな集落から大都市に至るまで、悲惨な水不足が家庭に深刻な影響を与えています。さらには、強奪的な企業は、石油やガス採掘のための水圧破砕法

、見境のない巨大採掘事業、集約畜産といった過激な手法で、わたしたちの飲料用水源を枯らし、汚染しています。

聖フランシスコがいうところの『姉妹である水』は略奪され、『市場の法則に従う一商品』へと変えられています。」


ここで示されている罪のほかに、まだ気づかなければならない罪がたくさんあります。このようなことを考えていると気が滅入ってしまいます。しかし、私たちは知っています。罪に気づくことは、神の豊かなゆるしを受けることだということを。そして、すべてのいのちがともに生きる道を歩むことだということを。神の豊かなゆるしを分かち合いましょう。すべてのいのちが生きる道をともに歩んでいきましょう。


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