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1月12日「主の洗礼」の聖書朗読と説教

  • kiotanblock
  • Jan 8
  • 7 min read

1月12日「主の洗礼」の聖書朗読と説教


 一場神父から上記説教等が届きましたので掲載します。


◆◆◆


京丹ブロックの皆様


いつもお世話になり、ありがとうございます。


1月12日「主の洗礼」の聖書朗読と説教をお送り致します。「ことばの祭儀」は、1月12日(日)午前7時に公開予定です。よろしくお願い致します。


寒い日が続きます。皆様、どうぞご自愛ください。


一場


◆◆◆


【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)



◆◆◆


〔1月12日/主の洗礼〕

【第一朗読/イザヤ40・1-5、9-11】



(イザヤの預言)


*40・1*慰めよ、わたしの民を慰めよと

あなたたちの神は言われる。

*2*エルサレムの心に語りかけ

彼女に呼びかけよ

苦役の時は今や満ち、彼女の咎は償われた、と。

罪のすべてに倍する報いを主の御手から受けた、と。


*3*呼びかける声がある。

主のために、荒れ野に道を備え

わたしたちの神のために、荒れ地に広い道を通せ。

*4*谷はすべて身を起こし、山と丘は身を低くせよ。

険しい道は平らに、狭い道は広い谷となれ。

*5*主の栄光がこうして現れるのを肉なる者は共に見る。

主の口が〔そう〕宣言される。

*9*高い山に登れ

良い知らせをシオンに伝える者よ。

力を振るって声をあげよ

良い知らせをエルサレムに伝える者よ。

声をあげよ、恐れるなユダの町々に告げよ。


*10*見よ、あなたたちの神

見よ、主なる神。

彼は力を帯びて来られ御腕をもって統治される。

見よ、主のかち得られたものは御もとに従い

主の働きの実りは御前を進む。

*11*主は羊飼いとして群れを養い、御腕をもって集め

小羊をふところに抱き、その母を導いて行かれる。

【答唱詩編】


神よ、あなたのいぶきを地のおもてに。

(詩編104)


*104・1*心を尽くして神をたたえよう。

神よ、あなたはまことに偉大なかた。

*2a*誉れと輝きを身に帯びて、

衣のように光をまとわれる。


*24*神よ、あなたが造られたものは数えきれない。

英知によって形造られたものは地に満ちている。

*33*わたしは生涯、神に向かって歌い、

いのちのある限り神をたたえよう。

【第二朗読/テトス2・11-14、3・4-7】



(使徒パウロのテトスヘの手紙)


愛する者よ、*2・11*すべての人々に救いをもたらす神の恵みが現れました。*12*

その恵みは、わたしたちが不信心と現世的な欲望を捨てて、この世で、思慮深く、正しく、信心深く生活するように教え、*13*

また、祝福に満ちた希望、すなわち偉大なる神であり、わたしたちの救い主であるイエス・キリストの栄光の現れを待ち望むように教えています。*14*

キリストがわたしたちのために御自身を献げられたのは、わたしたちをあらゆる不法から贖い出し、良い行いに熱心な民を御自分のものとして清めるためだったのです。


*3・4*わたしたちの救い主である神の慈しみと、人間に対する愛とが現れたときに、*5*

神は、わたしたちが行った義の業によってではなく、御自分の憐れみによって、わたしたちを救ってくださいました。この救いは、聖霊によって新しく生まれさせ、新たに造りかえる洗いを通して実現したのです。

*6*神は、わたしたちの救い主イエス・キリストを通して、この聖霊をわたしたちに豊かに注いでくださいました。*7*

こうしてわたしたちは、キリストの恵みによって義とされ、希望どおり永遠の命を受け継ぐ者とされたのです。

【福音朗読/ルカ3・15-16、21-22】


アレルヤ、アレルヤ。わたしより力ある方が来られ、聖霊と火によって洗礼を行われる。アレルヤ、アレルヤ。

(ルカによる福音)


そのとき、*3・15*民衆はメシアを待ち望んでいて、ヨハネについて、もしかしたら彼がメシアではないかと、皆心の中で考えていた。*16*

そこで、ヨハネは皆に向かって言った。「わたしはあなたたちに水で洗礼を授けるが、わたしよりも優れた方が来られる。わたしは、その方の履物のひもを解く値打ちもない。その方は、聖霊と火であなたたちに洗礼をお授けになる。」


*21*民衆が皆洗礼を受け、イエスも洗礼を受けて祈っておられると、天が開け、*22*

聖霊が鳩のように目に見える姿でイエスの上に降って来た。すると、「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」という声が、天から聞こえた。




[説教]


「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。」この愛の言葉を私たちと分かち合うために、救い主イエスは、洗礼を受けられました。


すべての人は、それぞれの生き方に関係なく、神の愛する子です。神がおできになることは、ただ愛することだけです。たとえ私たちが神を嫌い、拒否したとしても、神の、私たちに対する愛は、まったく変わりません。私たちの愛が小さくなればなるほど、神の愛は、ますます大きくなっていきます。この愛は、みことばが人となられたことで示されました。降誕節は、この、神の愛を祝う時です。そして、降誕祭の最終日である今日、私たちは、「天から」の愛の「声」を心にしっかりと刻み込みます。「あなたはわたしの愛する子」という声は、私たちの心に響き続けるのです。神の愛が心に刻み込まれ、愛の声が心に響き続けること、これこそが、私たちが受ける洗礼の恵みなのです。洗礼は、私たちの罪のゆるしをもたらす恵みです。それは、私たちのすべてを、この神の愛の中に沈めるということなのです。


今日の福音は、主イエスが、「洗礼を受けて祈っておられ」たと伝えています。神の愛に浸されている人は、神の愛に応えたくなります。神の愛に応えることに喜びを感じるようになります。そして、祈るようになります。祈りは、神の愛に応えることです。神との交わりです。祈り、神との交わりは、洗礼の、大きな恵みです。主が洗礼を受けられたことで、私たちは、この大きな恵みを知ることができました。私たちの祈りは、神の愛を思い起こすことから始まります。聖年公布の大勅書『希望は欺かない』の中に、私たちは次の言葉を見いだします。「わたしは愛されています。だからわたしは存在するのです。そして、わたしは欺くことのない愛であるかたにおいて永遠に存在し、何であっても、だれであっても、そこからわたしを引き離すことはできません」。この言葉こそ、神の愛を思い起こし、神の愛にしっかりとつながれている人の祈りなのです。この祈りから、すべての祈りが生まれてくるのです。すべての祈りが、この祈りへで結ばれるのです。この祈りをささげられることが、洗礼の恵みなのです。


そして、私たちは、主の洗礼によって明らかにされた、洗礼の恵みを、まわりの人に伝えるよう招かれているのです。「わたしは愛されています」という言葉は、洗礼を受けた人だけの言葉ではありません。私たちは、すべての人が、この言葉を、心の底から発するようになることを願っています。だから、世界中の人びと、特に、さまざまな困難の中にある人のために、熱心に祈っています。「わたしたちは愛されています」、「だれもが愛されています」という言葉が、この世界の現実となるように、愛の行いを実行しています。みことばが人となられたように、私たちの祈りの言葉を、愛の行いとして実現しています。そして、こうした祈りと愛の行いが、私たちの喜び、私たちの幸せであることをまわりの人に証しできる時、私たちは、この世界に希望をもたらすことができるのです。


主イエスは、洗礼を受けた後、福音宣教の旅を始められます。私たちも、洗礼の恵みに生かされて、宣教の歩みを始めます。洗礼は、到達点ではありません。出発点です。宣教の旅は、困難が必ずともないます。計画や目標通りに進みません。何の問題も起こらず、すべてが順調に進むとしたら、だれかを置き去りにしている可能性が高いです。すべての人を大切にしようとする限り、何度も、出発点に戻らなくてはなりません。しかし、それは失敗ではありません。私たちにとって、出発点に戻ることは、洗礼の恵みを思い起こすことです。洗礼の恵みを深め、大きくすることです。出発点に戻ることは、「わたしは愛されています」と宣言する人が増えるということです。宣教の旅をする仲間が増えるということです。福音宣教する共同体になっていくということです。共同体になっていくということも、洗礼の大きな恵みです。


何度も出発点に戻りながら、そうすることで共同体になりながら、福音宣教の旅を続けていきましょう。いつか必ず、到達点にたどり着くことができるという希望を分かち合いながら、日々の生活という巡礼の旅を、ともに歩んでいきましょう。聖霊に導かれて、救い主キリストとともに、この世界の中で、希望の巡礼者として、歩んでいきましょう。

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