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10月22日「年間第29主日」の朗読聖書と説教

  • kiotanblock
  • Oct 18, 2023
  • 7 min read

10月22日「年間第29主日」の朗読聖書と説教


 一場神父から10月22日「年間第29主日」の朗読聖書と説教が届きましたので掲載します。


◆◆◆


小教区窓口の皆様


いつもお世話になり、ありがとうございます。


10月22日「年間第29主日」の朗読聖書と説教をお送り致します。また、この日は、「世界宣教の日」です教皇メッセージのリンクを添付致します。


「ことばの祭儀」は、10月21日(土)午後7時に公開予定です。


よろしくお願い致します。


世界平和のために、特に。ウクライナとロシアの平和、パレスチナとイスラエルのために、心を合わせて祈りたいと思います。体調を崩しやすい時です。どうぞご自愛ください。皆様のためにお祈りしています。


一場


◆◆◆


【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)


https://www.youtube.com/channel/UCabRcWL-YVYvkpofce8Nptg


◆◆◆


〔10月22日/年間第29主日〕

【第一朗読/イザヤ45・1、4-6】イザヤの預言


*45・1*主が油を注がれた人キュロスについて

主はこう言われる。

わたしは彼の右の手を固く取り

国々を彼に従わせ、王たちの武装を解かせる。

扉は彼の前に開かれ

どの城門も閉ざされることはない。


*4*わたしの僕ヤコブのために、

わたしの選んだイスラエルのために、

わたしはあなたの名を呼び、称号を与えたが

あなたは知らなかった。

*5*わたしが主、ほかにはいない。

わたしをおいて神はない。

わたしはあなたに力を与えたが

あなたは知らなかった。

*6*日の昇るところから日の沈むところまで

人々は知るようになる

わたしのほかは、むなしいものだ、と。


わたしが主、ほかにはいない。

【答唱詩編/詩編96・3+4、7+8、9+13】


遠く地の果てまで、すべての者が神の救いを見た。

詩編96


*96・3*すべての国にその栄光をかたり、

すべての民に不思議なわざを伝えよ。

*4*神は偉大、ほむべきかた、

すべてを越えておそるべきかた。


*7*諸国の民よ、神をほめ、

その力と栄えをほめたたえよ。

*8*ささげものを携えて中庭に入り、

神の名をほめたたえよ。


*9*聖なるものが現れるとき、神をおがめ。

世界よ、神をおそれよ。

*13*神は来られる、世界をさばきに来られる。

正義とまことをもって、すべての民をさばかれる。

【第二朗読/①テサロニケ1・1-5b】使徒パウロのテサロニケの教会への手紙


*1・1*パウロ、シルワノ、テモテから、父である神と主イエス・キリストとに結ばれているテサロニケの教会へ。恵みと平和が、あなたがたにあるように。


*2*わたしたちは、祈りの度に、あなたがたのことを思い起こして、あなたがた一同のことをいつも神に感謝しています。*3*

あなたがたが信仰によって働き、愛のために労苦し、また、わたしたちの主イエス・キリストに対する、希望を持って忍耐していることを、わたしたちは絶えず父である神の御前で心に留めているのです。

*4*神に愛されている兄弟たち、あなたがたが神から選ばれたことを、わたしたちは知っています。*5*

わたしたちの福音があなたがたに伝えられたのは、ただ言葉だけによらず、力と、聖霊と、強い確信とによったからです。

【福音朗読/マタイ22・15-21】


アレルヤ、アレルヤ。あなたがたはいのちのことばを保ち、ともし火のように世を照らしなさい。アレルヤ、アレルヤ。

マタイによる福音


そのとき、*22・15*ファリサイ派の人々は出て行って、どのようにしてイエスの言葉じりをとらえて、罠にかけようかと相談した。*16*

そして、その弟子たちをヘロデ派の人々と一緒にイエスのところに遣わして尋ねさせた。「先生、わたしたちは、あなたが真実な方で、真理に基づいて神の道を教え、だれをもはばからない方であることを知っています。人々を分け隔てなさらないからです。

*17*ところで、どうお思いでしょうか、お教えください。皇帝に税金を納めるのは、律法に適っているでしょうか、適っていないでしょうか。」*18*

イエスは彼らの悪意に気づいて言われた。「偽善者たち、なぜ、わたしを試そうとするのか。*19*

税金に納めるお金を見せなさい。」彼らがデナリオン銀貨を持って来ると、*20*イエスは、「これは、だれの肖像と銘か」と言われた。*21*

彼らは、「皇帝のものです」と言った。すると、イエスは言われた。「では、皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」



【説教】


「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」


今日、私たち一人ひとりに与えられている、主イエスの命令です。ローマ皇帝はもういませんので、この命令は、次のように言いかえることができます。「人間のものは人間に、神のものは神に返しなさい。」


今日の福音に登場するファリサイ派やヘロデ派の人たちは、主イエスに敵対しました。主イエスについて、何もわかっていないから敵対したのではありません。この人たちが主イエスをよく理解していたことは、次の言葉から明らかです。「あなたが真実な方で、真理に基づいて神の道を教え、だれもはばからない方であることを知っています。人々を分け隔てなさらないからです。」この言葉は、主イエスを信じている私たちが、そのまま口にすることができる言葉です。主をたたえる、素晴らしい言葉です。


ファリサイ派やヘロデ派の人たちは、主イエスを理解していたからこそ、主に敵対したのです。この人たちが求めていたのは、神ではなかったのです。自分たちが神に取って代わることを求めていたのです。神のものを自分のものにすることを望んでいたのです。この人たちにとって、律法も、神から与えられた、神に従うための掟ではありませんでした。まわりの人を支配するための手段となっていたのです。自分たちに従わない人を罪に定め、社会から排除するための道具となっていたのです。


そして、現代も、同じことが起こっています。10月4日、フランシスコ教皇は、すべての人に向けて、「気候危機について」のメッセージを発表しました。11月30日から12月12日まで、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで、「COP28

」と呼ばれている、気候変動対策を話し合う国連の会議が開催されます。教皇のメッセージは、使徒的勧告という形で、この会議を前にして発表されました。教皇は、すべての人に対して、気候変動がもたらしている危機的状況への対策を実行するように強く促しています。このメッセージのタイトルは、「ラウダーテ・デウム」です。このタイトルの意味は、「神をたたえよ」です。このタイトルが選ばれた理由について、メッセージの結びで、「人間が神に取って代わろうとする時、人間が人間にとっての最悪の敵になるからです」と述べられています。


人類は科学技術を発展させました。科学技術の進歩は、私たちに、多くの良いものをもたらしています。しかし、多くの場合、こうした良いものが神から与えられたものであることが忘れられています。無視されています。教皇メッセージが述べているように、「科学技術の進歩により、人間には限界がなく、自分の能力や可能性を無限に広げていくことができる」という考え方により、人間が神に取って代わろうとしています。「想像できるものすべてを超えるように人間の力を大きくしていき、人間以外の存在は、人間が自由に利用できる資源とならなければならない」という考え方により、人間が、神のものを自分の思い通りにしようとしています。そして、それに目先の経済的利益を最優先にする価値観が加わり、人間が人間にとって、すべてのいのちにとって、最悪の敵になろうとしています。気候危機は、こうした敵対行為がもたらしたものの一つです。私たちは、この事実を認め、気候危機の問題に関心を持って、取り組むよう求められています。


教皇メッセージでも述べられている通り、私たちは、コロナ禍で、大切なことを学びました。「人間のいのちと他の生物との、そして、自然環境との緊密な関係」を学びました。私たちは、すべてのいのちとともに、すべてのいのちに支えられて、生かされているのです。そして、「すべてのものはつながっており、だれも一人で救われることはない」という真理を深く悟りました。私たちは、神に取って代わって、まわりの支配するのではないのです。すべての人、すべてのいのちとともに、救われるのです。そして、こうした真理を学び、悟るだけでなく、主イエスの命じておられることを実行しようとしています。「神のものは神に返しなさい」という命令通りに生きようとしています。この命令に従って生きることで、日々、「神をたたえよ」と賛美しながら歩んでいます。「ともに歩む教会」となって、神とともに、世界とともに、この地球の中で歩んでいます。この歩みを続けていきたいと思います。



※ 2023年「世界宣教の日」教皇メッセージ↓


https://www.cbcj.catholic.jp/2023/07/27/27462/


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