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10月29日「年間第30主日」の朗読聖書と説教

  • kiotanblock
  • Oct 23, 2023
  • 6 min read

10月29日「年間第30主日」の朗読聖書と説教


 一場神父から10月29日「年間第30主日」の朗読聖書と説教が届きましたので掲載します。


◆◆◆


小教区窓口の皆様


いつもお世話になり、ありがとうございます。


10月29日「年間第30主日」の朗読聖書と説教をお送り致します。「ことばの祭儀」は、10月29日(日)午前10時に公開予定です。


よろしくお願い致します。


世界平和のために、特に、ウクライナとロシアのために、パレスチナとイスラエルのために、心を合わせて祈りたいと思います。体調を崩さないように、どうぞご自愛ください。皆様のためにお祈りしています。


一場


◆◆◆


【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)


https://www.youtube.com/channel/UCabRcWL-YVYvkpofce8Nptg


◆◆◆


〔10月29日/年間第30主日〕

【第一朗読/出エジプト記22・20-26】出エジプト記


主は言われる。*22・20*寄留者を虐待したり、圧迫したりしてはならない。あなたたちはエジプトの国で寄留者であったからである。


*21*寡婦や孤児はすべて苦しめてはならない。*22*もし、あなたが彼を苦しめ、彼がわたしに向かって叫ぶ場合は、わたしは必ずその叫びを聞く。*23*

そして、わたしの怒りは燃え上がり、あなたたちを剣で殺す。あなたたちの妻は寡婦となり、子供らは、孤児となる。


*24*もし、あなたがわたしの民、あなたと共にいる貧しい者に金を貸す場合は、彼に対して高利貸しのようになってはならない。彼から利子を取ってはならない。

*25*もし、隣人の上着を質にとる場合には、日没までに返さねばならない。*26*

なぜなら、それは彼の唯一の衣服、肌を覆う着物だからである。彼は何にくるまって寝ることができるだろうか。もし、彼がわたしに向かって叫ぶならば、わたしは聞く。わたしは憐れみ深いからである。

【答唱詩編/詩編18・3、23+25、47+50】


神はわたしを救われる。そのいつくしみをたたえよう。

詩編18


*18・3*神はわたしのとりで、わたしの岩、

わたしの救い、身を避ける岩、

わたしの神、わたしのたて、

わたしのやぐら、救いの力。


*23*神のさばきはわたしの前に、

そのおきては身近にある。

*25*神はわたしの正しさに従って報い、

きよく生きるわたしに目を留め、こたえてくださる。


*47*わたしを支える岩、

わたしを救われる神に栄光と賛美。

*50*神よ、諸国の民の中であなたをたたえ、

わたしはあなたの名を喜び歌う。

【第二朗読/①テサロニケ1・5c-10】使徒パウロのテサロニケの教会への手紙


皆さん、*1・5c*わたしたちがあなたがたのところで、どのようにあなたがたのために働いたかは、御承知のとおりです。*6*

そして、あなたがたはひどい苦しみの中で、聖霊による喜びをもって御言葉を受け入れ、わたしたちに倣う者、そして主に倣う者となり、*7*

マケドニア州とアカイア州にいるすべての信者の模範となるに至ったのです。*8*

主の言葉があなたがたのところから出て、マケドニア州やアカイア州に響き渡ったばかりでなく、神に対するあなたがたの信仰が至るところで伝えられているので、何も付け加えて言う必要はないほどです。

*9*

彼ら自身がわたしたちについて言い広めているからです。すなわち、わたしたちがあなたがたのところでどのように迎えられたか、また、あなたがたがどのように偶像から離れて神に立ち帰り、生けるまことの神に仕えるようになったか、

*10*

更にまた、どのように御子が天から来られるのを待ち望むようになったかを。この御子こそ、神が死者の中から復活させた方で、来るべき怒りからわたしたちを救ってくださるイエスです。

【福音朗読/マタイ22・34-40】


アレルヤ、アレルヤ。わたしを愛する人はわたしの言葉を守る。わたしの父はその人を愛し、私たちはその人のもとに行く。アレルヤ、アレルヤ。

マタイによる福音


そのとき、*22・34*ファリサイ派の人々は、イエスがサドカイ派の人々を言い込められたと聞いて、一緒に集まった。*35*

そのうちの一人、律法の専門家が、イエスを試そうとして尋ねた。*36*「先生、律法の中で、どの掟が最も重要でしょうか。」*37*

イエスは言われた。「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』*38*これが最も重要な第一の掟である。*39*

第二も、これと同じように重要である。*40*『隣人を自分のように愛しなさい。』律法全体と預言者は、この二つの掟に基づいている。」



【説教】


今日の福音で、主イエスは、「愛の掟」について説いておられます。主に愛されている私たちは、今日、この掟を、福音として受け止めたいと思います。


主イエスによってすでに救われている私たちは、神と隣人を愛することができます。神と隣人を愛することが、私たちにとって、最大の喜びです。愛は、守らなければならない命令ではありません。愛は、私たちを悪から守る恵みです。愛は、さまざまな困難を生きていくための力です。愛は、私たちの困難に満ちた歩みを導く希望です。絶望しそうになった時の、希望の光です。愛を抱いて生きたいと思っている限り、私たちは生きています。主とともに生きています。愛は、福音なのです。


それでは、神を愛するとは、どういうことでしょう。その答えを、今日の第二朗読の、「偶像から離れて神に立ち帰り、生けるまことの神に仕える」という言葉に見いだすことができますと思います。「偶像」とは、神ではないのに、神であるとみなされているもののことです。本当は大切ではないのに、大切だと思われているものです。木製の十字架よりも、純金製の十字架のほうがありがたい。そう思う時、私たちは、黄金という偶像を礼拝していることになります。神に愛されている喜びを忘れ、他人の目を気にして、落ち込む時、他人の目が偶像となります。そして、偶像を持つことができる人は限られます。黄金の十字架がありがたく思えるのは、少数の人しか持てないからです。他人の目が気になるのは、自分が他人によく思われるとは限らないからです。


「生けるまことの神」は、誰か特定の人の神ではありません。形がなく、所有することができません。私たちは、神に愛されるだけです。神は、すべての人を、すべてのいのちを、等しく愛されます。絶え間なく愛されます。何があっても愛し抜かれる「まことの神」です。愛することを決してやめず、愛し続けておられる「生ける神」です。この神の愛を、心から感謝し、心を込めて賛美することが、神に「仕える」ことであり、神を愛することであると言えます。偶像は、私たちを愛しません。神は、すべてのいのちを愛し、絶え間なく愛されます。だから、私たちは、偶像から離れて、神を愛します。


神を愛することは、隣人を愛することへとつながっていきます。神を愛するとは、隣人を愛することであると言えます。神の愛に感謝し、賛美をささげることは、隣人愛によって実現すると言えます。今日の第一朗読、出エジプト記で、主なる神は言っておられます。「寄留者を虐待したり、圧迫したりしてはならない。あなたたちはエジプトの国で寄留者であったからである。」「寄留者」という言葉は、今の私たちにとって、社会で弱い立場に置かれている者という意味です。出エジプトの出来事の時、そして、その後もずっと、神は、寄留者であった人々を深く愛し、救われました。「寄留者であった」ということは、神に愛されていたということです。社会で弱い立場に置かれていたからこそ、神は愛してくださったということです。今も、愛してくださるということです。苦しかった、あの時、愛されたから、今、生きているのです。今、愛されているから、生き続けることができるのです。そして、隣人を愛することができるのです。隣人を愛することで、愛されていることを思い起こすことができるのです。そして、私たちは皆、今は元気で、強くても、弱い立場に置かれる時があります。必ず、「寄留者」になる時があります。その時、私たちは、神に、隣人に愛されます。だから、私たちは、今、隣人を愛したいと思います。


私たちは今、「ともに歩む教会」という名の愛の交わりを生きています。この愛の交わりを深めようとしています。交わりを広げようとしています。命令されているからではありません。私たちの喜びとして、愛の交わりという福音として、宣べ伝えようとしています。戦争や対立、分断に傷ついている世界に、愛の交わりの福音が広がっていくことを固く信じて。何があっても信じ続けるという愛もって。


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