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10月6日「年間第27主日」の聖書朗読と説教

10月6日「年間第27主日」の聖書朗読と説教


 一場神父から上記説教等が届きましたので掲載します。


◆◆◆


小教区窓口の皆様


いつもお世話になり、ありがとうございます。


10月6日「年間第27主日」の聖書朗読と説教をお送り致します。「ことばの祭儀」は、6日(日)午前7時に公開予定です。よろしくお願い致します。


10月7日、グアダルーペ宣教会創立75周年記念式典が行われます。私たちも、心を合わせてお祈りしたいと思います。季節の変わり目で、体調を崩しやすい時です。くれぐれもください。皆様のために、いつもお祈りしています。


一場


◆◆◆


【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)



◆◆◆


〔10月6日/年間第27主日〕

【第一朗読/創世記2・18-24】



(創世記)


*2・18*主なる神は言われた。


「人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう。」


*19*

主なる神は、野のあらゆる獣、空のあらゆる鳥を土で形づくり、人のところへ持って来て、人がそれぞれをどう呼ぶか見ておられた。人が呼ぶと、それはすべて、生き物の名となった。

*20*人はあらゆる家畜、空の鳥、野のあらゆる獣に名を付けたが、自分に合う助ける者は見つけることができなかった。


*21*主なる神はそこで、人を深い眠りに落とされた。人が眠り込むと、あばら骨の一部を抜き取り、その跡を肉でふさがれた。*22*

そして、人から抜き取ったあばら骨で女を造り上げられた。主なる神が彼女を人のところへ連れて来られると、*23*人は言った。


「ついに、これこそ

わたしの骨の骨

わたしの肉の肉。

これをこそ、女(イシャー)と呼ぼう

まさに、男(イシュ)から取られたものだから。」


*24*こういうわけで、男は父母を離れて女と結ばれ、二人は一体となる。

【答唱詩編/詩編128・2+3a、3b+5+6a】


幸せな人、神を恐れ、主の道を歩む者。

(詩編128)


*128・2*ひたいに汗してかてを受け、

恵みと平和に満たされる。

*3a*実り豊かなぶどうの木のように、

妻は家庭をうるおす。


*3b*オリーブの若木のように、

子供たちは食卓を囲む。

*5*神の祝福がシオンから臨み、命のある限り、

*6a*エルサレムの栄えと、数多くの子孫の群れを見る。

【第二朗読/ヘブライ2・9-11】



(ヘブライ人への手紙)


皆さん、私たちは、*2・9*

「天使たちよりも、わずかの間、低い者とされた」イエスが、死の苦しみのゆえに、「栄光と栄誉の冠を授けられた」のを見ています。神の恵みによって、すべての人のために死んでくださったのです。


*10*

というのは、多くの子らを栄光へと導くために、彼らの救いの創始者を数々の苦しみを通して完全な者とされたのは、万物の目標であり源である方に、ふさわしいことであったからです。

*11*

事実、人を聖なる者となさる方も、聖なる者とされる人たちも、すべて一つの源から出ているのです。それで、イエスは彼らを兄弟と呼ぶことを恥とされないのです。

【福音朗読/マルコ10・2-16】


アレルヤ、アレルヤ。互いに愛し合うなら神はわたしたちとともにおられ、その愛はわたしたちのうちに全うされる。アレルヤ、アレルヤ。

(マルコによる福音)


そのとき、*10・2*ファリサイ派の人々が近寄って、「夫が妻を離縁することは、律法に適っているでしょうか」と尋ねた。イエスを試そうとしたのである。*3*

イエスは、「モーセはあなたたちに何と命じたか」と問い返された。*4*彼らは、「モーセは、離縁状を書いて離縁することを許しました」と言った。*5*

イエスは言われた。「あなたたちの心が頑固なので、このような掟をモーセは書いたのだ。*6*しかし、天地創造の初めから、神は人を男と女とにお造りになった。

*7*それゆえ、人は父母を離れてその妻と結ばれ、*8*二人は一体となる。だから二人はもはや別々ではなく、一体である。*9*

従って、神が結び合わせてくださったものを、人は離してはならない。」*10*家に戻ってから、弟子たちがまたこのことについて尋ねた。*11*

イエスは言われた。「妻を離縁して他の女を妻にする者は、妻に対して姦通の罪を犯すことになる。*12*

夫を離縁して他の男を夫にする者も、姦通の罪を犯すことになる。」


*13*イエスに触れていただくために、人々が子供たちを連れて来た。弟子たちはこの人々を叱った。*14*

しかし、イエスはこれを見て憤り、弟子たちに言われた。「子供たちをわたしのところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである。

*15*はっきり言っておく。子供のように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない。」*16*

そして、子供たちを抱き上げ、手を置いて祝福された。



[説教]


今週も引き続き、私たちは、受難への道を歩まれる主イエスの福音を分かち合います。ただ、主の福音に耳を傾けるだけでなく、共同体として、福音をともに生きることで、福音を分かち合います。そして、ともに生きるという愛を、ともに生きることができるという希望を、毎日の生活で出会うすべての人に、福音として宣べ伝えていきます。この世界の中で、福音の分かち合いを広げていきます。深めていきます。


「人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう。」今日の第一朗読、創世記の、この御言葉こそ、私たちが分かち合う福音です。この世界の中で、日々宣べ伝える福音です。


独りでいること、独りで生きることは、良くないことです。私たちは、独りで生きていくことができないからです。神は、私たちが生きることを望んでおられます。ですから、私たちが助け合って生きるようにしてくださいました。助け合って生きる時、喜びを感じるようにしてくださいました。独りで生きる時、悲しみを感じるようにしてくださいました。ここで、私たちは皆、問われています。私たちは、独りで生きていけることを良いことだと思っていないでしょうか。誰かに助けてもらわなければならなくなった時、無力感や敗北感を感じていないでしょうか。誰かを助ける立場になった時、自分は優れているという思いを抱いていないでしょうか。


私たちは、強がって、独りで生きていく必要はないのです。独りで生きていくことはできないのです。私たちがこのことを忘れないようにするために、主イエスは、今日、もう一つの福音を分かち合ってくださいます。「子供のように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない」という福音です。私たちは、「子供」となるように招かれているのです。これまで子どもであったたことを、今も子どもであることを思い起こすように呼びかけられているのです。子どもは、誰かに助けもらわなければ生きていけません。助けてもらった時のありがたみを知っています。困った時、迷わず「助けて」と叫ぶことができます。そして、「神の国」とは、神の子どもとして生きていくところです。皆が神の子どもであることに喜びを感じて、助け合って、ともに生きていくところです。私たちは、独りで生きていると思い込む時、誰の助けも受けていないと強がる時、神の国で生きていることを感じることができません。神の国が来ていても、神の国を拒否していることになります。主イエスは今日、「子供たちを抱き上げ、手を置いて祝福され」ます。それは、神に呼ばれて、今ここに集まっている私たちを、神の子どもである私たちを祝福されるということなのです。


そして、今日の福音書では、結婚生活、家庭生活についての教えが説かれています。ここで大切なことは、「神が結び合わせてくださったものを、人は離してはならない」ということです。神は、私たちが助け合って生きていけるようにしてくださいました。その結び付きを、人間の勝手な思いで壊してはならないのです。教会は、結婚や家庭を大切にしています。それは、すべての人が生きるようにという神の思いを大切にしているからです。結婚生活や家庭生活が、神の国の実現の場となることを願っているからです。決して、人間の自由を妨げるためではありません。独りでは生きていけない私たちが、ともに生きている喜びに満たされていること。それこそが、神の国の実現なのです。すべての人がともに生きるようになること。互いを、自分を「助ける者」として、感謝しながら生きるようになること。こうしたことが実現する時、神の国は完成するのです。教会は、結婚生活や家庭生活が神の国の実現の場となるために、この世界「に合う助ける者」となりたいと願っているのです。


今月の2日から27日まで、シノドス(世界代表司教会議)の第2会期が開かれています。本当の、ともに歩む教会になるために、これから教会はどのように歩んでいけば良いのかについて話し合われています。聖霊は、私たち教会をどう導きこうとされているのかについて、祈りのうちの見極めが試みられています。このシノドスの歩みに、私たちも加わりたいと思います。シノドスの本来の意味は、ともに歩むということです。イエスに従って、受難への道を、ともに歩むということです。シノドスという会議が見いだす道は、さまざま困難に出会う道となるでしょう。私たち教会が、大きく変わることを求められることになるからです。しかし、その道は、復活の喜びへと至る道でもあります。私たち教会が、この世界に「合う助ける者」となっていく道です。この道を、ともに歩んでいきましょう。

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