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10月8日「年間第27主日」の朗読聖書と説教

  • kiotanblock
  • Oct 2, 2023
  • 7 min read

10月8日「年間第27主日」の朗読聖書と説教


 一場神父から10月8日「年間第27主日」の朗読聖書と説教が届きましたので掲載します。


◆◆◆


小教区窓口の皆様


いつもお世話になり、ありがとうございます。


10月8日「年間第27主日」の朗読聖書と説教をお送り致します。


「ことばの祭儀」は、10月7日(土)午後7時に公開予定です。


よろしくお願い致します。


だいぶ過ごしやすくなってきましたが、気温差が大きいです。体調を崩さないように、くれぐれもお気をつけください。皆様のためにお祈りしています。一場


◆◆◆


【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)



◆◆◆


〔10月8日/年間第27主日〕

【第一朗読/イザヤ5・1-7】イザヤの預言


*5・1*わたしは歌おう、わたしの愛する者のために

そのぶどう畑の愛の歌を。

わたしの愛する者は、肥沃な丘にぶどう畑を持っていた。

*2*よく耕して石を除き、良いぶどうを植えた。

その真ん中に見張りの塔を立て、

酒ぶねを掘り良いぶどうが実るのを待った。

しかし、実ったのは酸っぱいぶどうであった。

*3*さあ、エルサレムに住む人、

ユダの人よわたしとわたしのぶどう畑の間を裁いてみよ。

*4*わたしがぶどう畑のためになすべきことで何か、

しなかったことがまだあるというのか。

わたしは良いぶどうが実るのを待ったのになぜ、

酸っぱいぶどうが実ったのか。

*5*さあ、お前たちに告げよう、わたしがこのぶどう畑をどうするか。

囲いを取り払い、焼かれるにまかせ石垣を崩し、

踏み荒らされるにまかせ

*6*わたしはこれを見捨てる。

枝は刈り込まれず耕されることもなく、

茨やおどろが生い茂るであろう。

雨を降らせるな、とわたしは雲に命じる。

*7*イスラエルの家は万軍の主のぶどう畑主が楽しんで

植えられたのはユダの人々。

主は裁きを待っておられたのに見よ、流血。

正義を待っておられたのに見よ、叫喚。

【答唱詩編/詩編80・9+10、15+16、18+19】


神よ、わたしに目を注ぎ、強めてください、手をさしのべて。

詩編80


*80・9*あなたはぶどうの木をエジプトから移し、

ほかの民を退けてそこに植えられた。

*10*まわりが耕され、

その木は根を張り、おい茂った。


*15*すべてを治める神よ、あなたの目を注いで、

またこのぶどうの木を顧みてください。

*16*あなたがご自分で植えられた苗と、

強められた若枝を守ってください。


*18*あなたの手はあなたの右腕である人の上に、

強められた民の上に。

*19*わたしたちはあなたから離れることなく、

いのちであるあなたを呼び求める。

【第二朗読/フィリピ4・6-9】使徒パウロのフィリピの教会への手紙


皆さん、*4・6*どんなことでも、思い煩うのはやめなさい。何事につけ、感謝を込めて祈りと願いをささげ、求めているものを神に打ち明けなさい。*7*

そうすれば、あらゆる人知を超える神の平和が、あなたがたの心と考えとをキリスト・イエスによって守るでしょう。


*8*

終わりに、兄弟たち、すべて真実なこと、すべて気高いこと、すべて正しいこと、すべて清いこと、すべて愛すべきこと、すべて名誉なことを、また、徳や称賛に値することがあれば、それを心に留めなさい。

*9*わたしから学んだこと、受けたこと、わたしについて聞いたこと、見たことを実行しなさい。そうすれば、平和の神はあなたがたと共におられます。

【福音朗読/マタイ21・33-43】


アレルヤ、アレルヤ。あなたがたを世から選んだのは、あなたがたが行って実を結び、その実が残るためである。アレルヤ、アレルヤ。

マタイによる福音


そのとき、*21・33*

イエスは祭司長や民の長老たちに言われた。「もう一つのたとえを聞きなさい。ある家の主人がぶどう園を作り、垣を巡らし、その中に搾り場を掘り、見張りのやぐらを立て、これを農夫たちに貸して旅に出た。

*34*さて、収穫の時が近づいたとき、収穫を受け取るために、僕たちを農夫たちのところへ送った。*35*

だが、農夫たちはこの僕たちを捕まえ、一人を袋だたきにし、一人を殺し、一人を石で打ち殺した。*36*

また、他の僕たちを前よりも多く送ったが、農夫たちは同じ目に遭わせた。*37*

そこで最後に、『わたしの息子なら敬ってくれるだろう』と言って、主人は自分の息子を送った。*38*

農夫たちは、その息子を見て話し合った。『これは跡取りだ。さあ、殺して、彼の相続財産を我々のものにしよう。』*39*

そして、息子を捕まえ、ぶどう園の外にほうり出して殺してしまった。


*40*さて、ぶどう園の主人が帰って来たら、この農夫たちをどうするだろうか。」*41*

彼らは言った。「その悪人どもをひどい目に遭わせて殺し、ぶどう園は、季節ごとに収穫を納めるほかの農夫たちに貸すにちがいない。」*42*

イエスは言われた。「聖書にこう書いてあるのを、まだ読んだことがないのか。


『家を建てる者の捨てた石、これが隅の親石となった。これは、主がなさったことで、わたしたちの目には不思議に見える。』


*43*だから、言っておくが、神の国はあなたたちから取り上げられ、それにふさわしい実を結ぶ民族に与えられる。」



【説教】


今週の福音も、先々週と先週に続き、「ぶどう園」のたとえです。ぶどう園は、神の国を表しています。神の国は、神のものです。そして、ぶどう園で働いている私たちは、そこでの収穫を神に納めるよう求められてます。


神に、神の国での「収穫を納める」ということは、どういうことでしょうか。それは、第一に、日々与えられいるものにすべてに、感謝をささげるということです。すべては、神のおかげ、まわりのいのちのおかげ、まわりの人のおかげであること忘れず、ありがたいと思い続けることです。第二に、自分に与えられたものを、まわりのいのち、まわりの人と分かち合うということです。自分だけが豊かになろうとせず、みんなで豊かになろうとすることです。損も得も分かち合うということです。


今日のたとえに登場する「ある家の主人」は、「収穫を受け取るために、僕たちを農夫たちのところへ送」りました。まず、農夫たちが、この僕たちを捕らえ、暴力を加え、殺すことができたということに注意したいと思います。この僕たちは、農夫たちを押さえつける力を持っていなかったのです。この「僕たち」は、預言者たちを表していると解釈されています。預言者たちは、神のメッセージを伝える者です。「神に感謝して、収穫したものを皆で分かち合いなさい」というメッセージです。私たちは、農夫たちのように、このメッセージを拒否することができます。メッセージを伝える預言者たちを殺すことができます。たやすく殺すことができます。「石で打ち殺」すといった物理的な暴力を使う必要もありません。無視や仲間はずれといった沈黙の暴力があれば十分です。インターネットやSNSといったものも、強力な暴力装置になります。私たちは、預言者たちを殺していないでしょうか。私たちは、「祭司長や民の長老たち」ではないと言い切れるでしょうか。今日の福音から出てくる、こうした問いかけを、日々、続けていきたいと思います。


そして、たとえに登場する「主人は、自分の息子を送」りました。農夫たちは、この息子も殺しました。「跡取り」だとわかったからこそ、さらに残忍な殺し方を選びました。「ぶどう園の外に放り出して殺してしまった」のです。遺体を川や海に流して、あたかも殺人がなかったかのようにしたのです。息子は、主イエスを表していると解釈することができます。主人の息子である主は、預言者以上の方です。神のメッセージそのものである方です。神のメッセージの実現である方です。だからこそ、預言者以上に、弱く、貧しい方なのです。息子は、主人の愛、農夫たちに対する愛のメッセージを伝えるために送られたのです。主イエスは、神の愛そのものである方なのです。愛は暴力を用いません。愛は、暴力に対して無力なのです。私たちは、神の愛である主イエスを殺していないでしょうか。今も、天の神は、イエス・キリストを、ぶどう園である、この世界に送り続けておられます。日々、送り続けておられます。私たちは、弱く、貧しい姿の主イエスを殺していないでしょうか。殺しても、気づかずにいないでしょうか。主イエスを殺したことを、なかったこと、自分と関わりのないことにしていないでしょうか。厳しい問いかけですが、しっかりと受け止めて歩んでいきたいと思います。


今月4日から29日まで、世界代表司教会議総会が開かれています。テーマは、「ともに歩む教会のため」です。私たちは、ともに歩む教会となるために、預言者殺しをやめて、預言者の声に、真剣に、謙虚に耳を傾けるよう招かれています。ともに歩む教会であるために、私たちのすぐ近くにおられる主イエスと交わりを持つよう励まされています。ともに歩む教会として生きるために、私たち自身が、キリストの愛となって、この世界では生きていくよう求められています。弱い立場に追いやられた人びととともに歩むよう求められています。


最後に、使徒パウロの言葉に耳を傾けたいと思います。「何事につけ、感謝を込めて祈りと願いをささげ、求めているものを神に打ち明けなさい。」すべてのことに感謝したいと思います。感謝の思いから出てくる、心からの願いを神にささげたいと思います。


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