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11月3日「年間第31主日」の聖書朗読と説教

  • kiotanblock
  • Oct 30, 2024
  • 7 min read

11月3日「年間第31主日」の聖書朗読と説教


 一場神父から上記説教等が届きましたので掲載します。


◆◆◆




京丹ブロックの皆様


京丹ブロックの皆様


いつもお世話になり、ありがとうございます。


11月3日「年間第31主日」の聖書朗読と説教をお送り致します。「ことばの祭儀」は、3日(日)午前7時に公開予定です。よろしくお願い致します。


11月は、死者の月です。心を合わせて祈りましょう。皆様のために、いつもお祈りしています。


一場

◆◆◆


【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)



◆◆◆


〔11月3日/年間第31主日〕

【第一朗読/申命記6・2-6】



(申命記)


モーゼは民に言った。*6・2*

あなたもあなたの子孫も生きている限り、あなたの神、主を畏れ、わたしが命じるすべての掟と戒めを守るなら、長く生きるためである。*3*

イスラエルよ、あなたはよく聞いて、忠実に行いなさい。そうすれば、あなたは幸いを得、父祖の神、主が約束されたとおり、乳と蜜の流れる土地で大いに増える。

*4*聞け、イスラエルよ。我らの神、主は唯一の主である。*5*あなたは心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。*6*

今日わたしが命じるこれらの言葉を心に留めなさい。

【答唱詩編/詩編18・3、23+25、47+50】


神はわたしを救われる。そのいつくしみをたたえよう。

(詩編18)


*18・3*神はわたしの砦、わたしの岩、

わたしの救い、身を避ける岩、

わたしの神、わたしの盾、

わたしのやぐら、救いの力。


*23*神のさばきはわたしの前に、

そのおきては身近にある。

*25*神はわたしの正しさに従って報い、

清く生きるわたしに目を留め、答えてくださる。


*47*わたしを支える岩、

わたしを救われる神に栄光と賛美。

*50*神よ、諸国の民の中であなたをたたえ、

わたしはあなたの名を喜びうたう。

【第二朗読/ヘブライ7・23-28】



(ヘブライ人への手紙)


皆さん、*7・23*レビの系統の祭司たちの場合には、死というものがあるので、務めをいつまでも続けることができず、多くの人たちが祭司に任命されました。

*24*しかし、イエスは永遠に生きているので、変わることのない祭司職を持っておられるのです。*25*

それでまた、この方は常に生きていて、人々のために執り成しておられるので、御自分を通して神に近づく人たちを、完全に救うことがおできになります。


*26*このように聖であり、罪なく、汚れなく、罪人から離され、もろもろの天よりも高くされている大祭司こそ、わたしたちにとって必要な方なのです。*27*

この方は、ほかの大祭司たちのように、まず自分の罪のため、次に民の罪のために毎日いけにえを献げる必要はありません。というのは、このいけにえはただ一度、御自身を献げることによって、成し遂げられたからです。

*28*律法は弱さを持った人間を大祭司に任命しますが、律法の後になされた誓いの御言葉は、永遠に完全な者とされておられる御子を大祭司としたのです。

【福音朗読/マルコ12・28b-34】


アレルヤ、アレルヤ。わたしを愛する人はわたしの言葉を守る。わたしの父はその人を愛し、私たちはその人のもとに行く。アレルヤ、アレルヤ。

(マルコによる福音)


そのとき、*12・28b*一人の律法学者が進み出て、イエスに尋ねた。「あらゆる掟のうちで、どれが第一でしょうか。」*29*

イエスはお答えになった。「第一の掟は、これである。『イスラエルよ、聞け、わたしたちの神である主は、唯一の主である。*30*

心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』*31*

第二の掟は、これである。『隣人を自分のように愛しなさい。』この二つにまさる掟はほかにない。」*32*

律法学者はイエスに言った。「先生、おっしゃるとおりです。『神は唯一である。ほかに神はない』とおっしゃったのは、本当です。*33*

そして、『心を尽くし、知恵を尽くし、力を尽くして神を愛し、また隣人を自分のように愛する』ということは、どんな焼き尽くす献げ物やいけにえよりも優れています。」

*34*イエスは律法学者が適切な答えをしたのを見て、「あなたは、神の国から遠くない」と言われた。もはや、あえて質問する者はなかった。



[説教]


主イエスは今日、エルサレムの神殿におられます。そこは、神とすべてのいのちとの交わりの場です。そして、主は、この愛の交わりを完成させる道、十字架の道を歩み始めています。私たちが、今、見つめている十字架は、神とすべてのいのちとの、縦の愛のつながり、すべてのいのちの、横の愛のつながりを表しています。その縦と横のつながりは、十字架につけられている主の、すべてを与え尽くす愛によって成り立っています。主の愛によって、しっかりと支えられています。主こそ、愛のつながりそのものなのです。


11月は、死者の月です。私たちにとって、死は、いのちの終わりではなく、いのちの完成です。主イエスのように、いのちを与え尽くすことで、いのちが愛で満たされる時です。いのちが愛に変えられる時です。この、愛に変えられるいのちこそ、私たちが望んでいる永遠のいのちなのです。死者の月、私たちは、死者のために祈ります。すべての死者が、愛で満たされるように、愛を込めて祈ります。すべてをささげて、この世を去った死者のために、感謝を込めて祈ります。そして、この世で生きている私たちも、同じ愛で満たされるように、希望をもって祈ります。


今日の福音で、主イエスは私たちに、神から与えられている、二つの大切な掟を示されます。自分の持っている持っているものすべてを「尽くして、あなたの神である主を愛しなさい」という掟と、「隣人を自分のように愛しなさい」という掟です。この掟は、単なる命令としてではなく、希望としても与えられています。「愛しなさい」という言葉は、「愛するであろう」という意味もあるからです。私たちは今、この掟を守ることができません。すべてを尽くして愛することも、自分のように愛することもできません。しかし、いつか、いのちが愛に変えられる時、この掟を守ることができます。守るというより、生きることが、愛することとなります。愛することをさまたげるものが、すべてなくなり、すべてを愛せるようになります。すべての人が、大切な隣人となります。


この世を生きている私たちは、愛の掟を守ることができません。しかし、掟が求めている愛を目指して、日々歩んで行くことができます。愛の掟とは、守れたことで満足する掟ではありません。守れないことで絶望する掟でもありません。いつか、本当に、愛することができる日が来るという希望をもたらす掟なのです。愛という希望を持って歩み続けなさいという招き、励ましなのです。今日の福音で、主イエスは、愛の掟を大切にしている律法学者に言われます。愛を込めて、「あなたは、神の国から遠くない」と言われます。神の国とは、愛がすべてになるところです。私たちも、この愛の国から遠くないところいます。愛の掟を生きたいと願っている限り、愛の国に、確実に近づいています。


地上を旅している私たちは、完全に愛することはできません。それどころか、この世界では、毎日、愛を否定する出来事が起こっています。戦争だけではありません。身近なところでも起こっています。交通手段や通信手段の発達で、人々の交流はさかんになっています。しかし、交流がさかんになればなるほど、一人ひとりの隣人の範囲は狭くなっていないでしょうか。隣人愛とは、隣りの人の生き方を大切にして、ともに生きていくことだと言えます。自分と違った生き方だからこそ、自分にはわからない生き方だからこそ、大切にすることが、大切にし合うことが、主イエスが言われる隣人愛ではないでしょうか。教会に集まっている私たちは、不完全にしか愛せません。しかし、愛が大切であることを知っています。そして、神が、すべてのいのちを愛しておられることを知っています。私たちの愛は不完全ですが、神の愛は完全です。それが、私たちの信仰であり、希望です。私たちは、これからも、この愛を宣べ伝えていきたいと思います。愛を宣べ伝えることで、愛を深めたいと思います。愛をともに生きる隣人を増やしていくことで、掟が求める愛に近づいていきたいと思います。


死者の月、私たちは、すべての死者のために、心を込めて祈ります。死は、すべての人に訪れます。死者のために、ともに祈ることで、生きている私たちの隣人愛を深めていきましょう。死者のために祈る時、私たちが皆、無条件で、神に愛されていることを思い起こします。この愛に感謝することで、神への愛を深めていきましょう。

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