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12月10日「待降節第2主日」の朗読聖書と説教

  • kiotanblock
  • Dec 5, 2023
  • 7 min read

12月10日「待降節第2主日」の朗読聖書と説教

 一場神父から12月10日「待降節第2主日」の朗読聖書と説教が届きましたので掲載します。

◆◆◆

小教区窓口の皆様

いつもお世話になり、ありがとうございます。

12月10日「待降節第2主日」の朗読聖書と説教をお送り致します。「ことばの祭儀」は、12月10日(日)午前9時に公開予定です。

よろしくお願い致します。

引き続き、世界平和のために、心を合わせて祈りたいと思います。良い待降節をお過ごしください。皆様のためにお祈りしています。

一場

◆◆◆

【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)

◆◆◆

〔12月10日/待降節第2主日〕

【第一朗読/イザヤ40・1-5、9-11】イザヤの預言

40・1慰めよ、わたしの民を慰めよと、

あなたたちの神は言われる。

2エルサレムの心に語りかけ、

彼女に呼びかけよ、

苦役の時は今や満ち、彼女の咎は償われた、と。

罪のすべてに倍する報いを主の御手から受けた、と。

3呼びかける声がある。

主のために、荒れ野に道を備え、

わたしたちの神のために、荒れ地に広い道を通せ。

4谷はすべて身を起こし、山と丘は身を低くせよ。

険しい道は平らに、狭い道は広い谷となれ。

5主の栄光がこうして現れるのを肉なる者は共に見る。

主の口がそう宣言される。

9高い山に登れ、

良い知らせをシオンに伝える者よ。

力を振るって声をあげよ、

良い知らせをエルサレムに伝える者よ。

声をあげよ、恐れるな、

ユダの町々に告げよ。

見よ、あなたたちの神、

10見よ、主なる神。

彼は力を帯びて来られ

御腕をもって統治される。

見よ、主のかち得られたものは御もとに従い、

主の働きの実りは御前を進む。

11主は羊飼いとして群れを養い、御腕をもって集め

小羊をふところに抱き、その母を導いて行かれる。

【答唱詩編/詩編85・9、10+11、12+13+14】

神よ、わたしに目を注ぎ、強めてください、手をさしのべて。

詩編85

85・9神の語られることばを聞こう。

神は平和を約束される、

その民、神に従う民に、

心を神に向ける人に。

10救いは神をおそれる人に近く、

栄光はわたしたちの地に住む。

11いつくしみとまことはめぐり合い、

正義と平和はいだき合う。

12まことは地から芽ばえ、正義は天から見守る。

13神は恵みを注がれ、地は豊かに実る。

14正義は神の前を進み、

平和はその足跡に従う。

【第二朗読/②ペトロ3・8-14】使徒ペトロの手紙

3・8愛する人たち、このことだけは忘れないでほしい。主のもとでは、一日は千年のようで、千年は一日のようです。*9*

ある人たちは、遅いと考えているようですが、主は約束の実現を遅らせておられるのではありません。そうではなく、一人も滅びないで皆が悔い改めるようにと、あなたがたのために忍耐しておられるのです。

10

主の日は盗人のようにやって来ます。その日、天は激しい音をたてながら消えうせ、自然界の諸要素は熱に熔け尽くし、地とそこで造り出されたものは暴かれてしまいます。

11このように、すべてのものは滅び去るのですから、あなたがたは聖なる信心深い生活を送らなければなりません。*12*

神の日の来るのを待ち望み、また、それが来るのを早めるようにすべきです。その日、天は焼け崩れ、自然界の諸要素は燃え尽き、熔け去ることでしょう。*13*

しかしわたしたちは、義の宿る新しい天と新しい地とを、神の約束に従って待ち望んでいるのです。

14だから、愛する人たち、このことを待ち望みながら、きずや汚れが何一つなく、平和に過ごしていると神に認めていただけるように励みなさい。

【福音朗読/マルコ1・1-8】

アレルヤ、アレルヤ。主の道を整え、その小道を整えよ。すべての人は神の救いを見る。アレルヤ、アレルヤ。

マルコによる福音

1・1神の子イエス・キリストの福音の初め。

2預言者イザヤの書にこう書いてある。

「見よ、わたしはあなたより先に使者を遣わし、

あなたの道を準備させよう。

3荒れ野で叫ぶ者の声がする。

『主の道を整え、

その道筋をまっすぐにせよ。』」

そのとおり、*4*洗礼者ヨハネが荒れ野に現れて、罪の赦しを得させるために悔い改めの洗礼を宣べ伝えた。*5*

ユダヤの全地方とエルサレムの住民は皆、ヨハネのもとに来て、罪を告白し、ヨルダン川で彼から洗礼を受けた。*6*

ヨハネはらくだの毛衣を着、腰に革の帯を締め、いなごと野蜜を食べていた。*7*

彼はこう宣べ伝えた。「わたしよりも優れた方が、後から来られる。わたしは、かがんでその方の履物のひもを解く値打ちもない。*8*

わたしは水であなたたちに洗礼を授けたが、その方は聖霊で洗礼をお授けになる。」

【説教】

「神の子イエス・キリストの福音の初め。」待降節は、福音が始まる時です。神の愛そのものであるイエスが私たちを救ってくださった。このよい知らせを宣べ伝え始める時です。福音を告げ知らせる、新たな歩みを始める時です。どのような困難があっても、何度挫折しても、あきらめずに、新たな歩みを始める時です。

今日の福音は、「洗礼者ヨハネが荒れ野に現れ」たと伝えています。洗礼者ヨハネの姿は、待降節を歩んでいる私たちの姿です。「荒れ野」とは、何でしょうか。私たちは、荒れ野にとどまることはできません。とどまれば、死んでしまうからです。私たちは、荒れ野を避けることができません。そこを通らなければ、真のいのちを得られないからです。荒れ野は、死の現実を目のあたりにしながら、永遠のいのちを目指して歩んでいく道なのです。「主の道」なのです。

洗礼者ヨハネは、この荒れ野で、「叫ぶ者の声」となっています。「主の道を整え、その道筋をまっすぐにせよ」と叫ぶ声です。私たちも今日、この声に加わるよう招かれています。私たちは、主の道を歩みながら叫び続けます。大きな声を出す必要はありません。日々の生活を地道に生きていくことで、荒れ野の声となるのです。神から与えられている愛を大切にしながら生きることで、荒れ野の声、神の愛の声となるのです。

「主の道を整え、その道筋をまっすぐに」するために、私たちは、整えられていない、曲がった道を歩まなければなりません。道を歩みながらでしか、道を整え、まっすぐにすることはできません。道の横にいても、道を空から見下ろしても、何もできません。道を破壊することはたやすくできます。上から爆弾を落とせば、一瞬で破壊できます。道に爆薬をしかけ、離れたところから爆破することもできます。しかし、道を整え、まっすぐにするためには、地上での地道な作業が必要です。時間がかかります。主の道を曲げて、通りにくくしているのは、私たちの罪です。「キリストに結ばれる」ための道は、「罪の妨げ」によって、通ることが困難になっています。しかし、私たちは、この道を、神の愛によって、時間をかけて整えていくしかないのです。神の愛に支えられて、地道に歩むことで、まっすぐにするしかないのです。別の道を作ることはできないのです。どんなに荒れて、道かどうかわからない状態になっていても、「主の道」は他にないのです。与えられた道を、神の愛をもって、整備していくしかないのです。

そして、「主の道」は、ともに歩む道です。私たちは、共同体として、主の道を、ともに歩んでいます。そして、すべての人、すべてのいのちとともに歩んでいます。誰かを罪人とみなして、道から追い出したとしても、道が狭くなるだけです。悪い者を入れないように壁を作れば、曲がった壁ができるだけです。曲がった壁に囲まれた道は、壁に妨げられて、まっすぐにすることができなくなります。私たちは、皆でともに歩みながら、「主の道を整え、その道筋をまっすぐに」するしかないのです。

私たちは今日、主の道をともに歩みながら、「罪の赦し」を分かち合うよう励まされています。自分を正しい者として、誰かを罪人とすることでは、罪の赦しは得られません。私たちは皆、罪人です。すべてがつながっている今日、罪もつながっています。私には関係ない、私は悪くないと思い、何もしないことが、罪となることもあるのです。その意味で、罪の赦しとは、罪人である私たち皆が、ともに罪から解放されることであると言えます。死をもたらす罪から解放されて、互いに愛し合えるようになることであると言えます。

主イエスは、必ず来られます。そして、私たちは、「主の道」をともに歩んでいる限り、主に「結ばれ」ているのです。主に結ばれながら、罪が赦されていくのです。神の愛の中で生きるようになるのです。福音は始まっています。主の道は、福音の道です。この道を、ともに歩んでいきましょう。


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