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12月22日「待降節第4主日」の聖書朗読と説教

  • kiotanblock
  • Dec 17, 2024
  • 7 min read

12月22日「待降節第4主日」の聖書朗読と説教


 一場神父から上記説教等が届きましたので掲載します。


◆◆◆


京丹ブロックの皆様


いつもお世話になり、ありがとうございます。


12月22日「待降節第4主日」の聖書朗読と説教をお送り致します。「ことばの祭儀」は、12月22日(日)午前7時に公開予定です。よろしくお願い致します。


皆様が、恵みに満ちた降誕祭を迎えられますように、お祈りしています。


一場


◆◆◆


【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)



◆◆◆


〔12月22日/待降節第4主日〕

【第一朗読/ミカ5・1-4a】



(ミカの預言)


主は言われる。

*5・1*エフラタのベツレヘムよ

お前はユダの氏族の中でいと小さき者。

お前の中から、わたしのために

イスラエルを治める者が出る。

彼の出生は古く、永遠の昔にさかのぼる。

*2*まことに、主は彼らを捨ておかれる

産婦が子を産むときまで。

そのとき、彼の兄弟の残りの者は

イスラエルの子らのもとに帰って来る。

*3*彼は立って、群れを養う

主の力、神である主の御名の威厳をもって。

彼らは安らかに住まう。

今や、彼は大いなる者となり

その力が地の果てに及ぶからだ。

*4a*彼こそ、まさしく平和である。

【答唱詩編】


神よ、わたしに目を注ぎ、強めてください、手をさしのべて。

(詩編80)


*80・2*イスラエルを牧するかたよ、耳を傾けてください。

ヨセフを羊の群れのように導くかた、

光を放ってください。

ケルビムの上に座しておられるかた。


*3*すべてを治める神よ、あなたの力を現し、

わたしたちを救いに来てください。

*4*わたしたちを新たにし、

あなたの顔の輝きで救ってください。


*15*すべてを治める神よ、あなたの目を注いで、

またこのぶどうの木を顧みてください。

*16*あなたがご自分で植えられた苗と、

強められた若枝を守ってください。

【第二朗読/ヘブライ10・5-10】



(ヘブライ人への手紙)


皆さん、*10・5*

キリストは世に来られたときに、次のように言われました。「あなたは、いけにえや献げ物を望まず、むしろ、わたしのために体を備えてくださいました。*6*

あなたは、焼き尽くす献げ物や罪を贖うためのいけにえを好まれませんでした。*7*

そこで、わたしは言いました。『御覧ください。わたしは来ました。聖書の巻物にわたしについて書いてあるとおり、神よ、御心を行うために。』」*8*

ここで、まず、「あなたはいけにえ、献げ物、焼き尽くす献げ物、罪を贖うためのいけにえ、つまり律法に従って献げられるものを望みもせず、好まれもしなかった」と言われ、

*9*次いで、「御覧ください。わたしは来ました。御心を行うために」と言われています。第二のものを立てるために、最初のものを廃止されるのです。*10*

この御心に基づいて、ただ一度イエス・キリストの体が献げられたことにより、わたしたちは聖なる者とされたのです。

【福音朗読/ルカ1・39-45】


アレルヤ、アレルヤ。わたしは主の召し使い。お言葉どおりになりますように。アレルヤ、アレルヤ。

(ルカによる福音)


*1・39*そのころ、マリアは出かけて、急いで山里に向かい、ユダの町に行った。*40*そして、ザカリアの家に入ってエリサベトに挨拶した。*41*

マリアの挨拶をエリサベトが聞いたとき、その胎内の子がおどった。エリサベトは聖霊に満たされて、*42*

声高らかに言った。「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています。*43*

わたしの主のお母さまがわたしのところに来てくださるとは、どういうわけでしょう。*44*

あなたの挨拶のお声をわたしが耳にしたとき、胎内の子は喜んでおどりました。*45*主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」



[説教]


救い主イエスは、今、聖母マリアの胎内におられます。すでに、人間としての歩みを始めておられます。私たちは、今日、小さないのちとして、私たちとともに生きておられる救い主をお迎えしたいと思います。


今日の福音は、小さないのちの救い主に出会うエリサベトの喜びを伝えています。救い主は、マリアの胎内におられ、その姿は見えません。その声も聞こえません。しかし、エリサベトは、主がおられることを、「聖霊に満たされて」、全身で感じます。私たちも、エリサベトのように、主がおられることを感じたいと思います。そして、心を一つにして、救い主が人間となられたという福音を宣言したいと思います。


私たちが宣言する福音とは、エリサベトの、喜びに満ちた言葉です。「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています」という言葉です。この言葉は、アヴェ・マリアの祈りに取り入れられています。私たちは今日、この、親しみのある祈りの言葉を、私たちが宣べ伝える福音として、分かち合うたいと思います。


マリアの胎内におられる救い主は、父である神に祝福されています。胎内の子には、神のいつくしみが注がれているからです。神のいつくしみそのものとなっているからです。神のいつくしみとは、神が、無条件で、すべてのいのちを愛しておられるということです。いつも、どのようなことが起こっても、深く愛しておられるということです。私たちは、しばしば、神に愛されていないのではないかと不安を抱くことがあります。しかし、そのような時も、そのような時こそ、私たちは、深く愛されています。そして、小さく、弱いいのちこそ、大きく、強い愛によって、生きているのです。それが、神のいつくしみなのです。救い主が、小さく、弱いいのちになられたのは、神の愛の大きさ、強さが、私たちに知らされるためだったのです。針の穴ほどの小さないのちが、全宇宙も大きな愛、無限の愛に満たされているのです。


神のいつくしみに満たされた救い主は、そのいつくしみを、すべてのいのちに注ぐために、この地球、この世界に来られます。無限の愛をもって、私たちとともに歩まれ、私たちのために、苦しみと死を経験されます。そして、復活によって、神の無限の愛が示されます。復活の栄光とは、無限の愛なのです。


そして、今日の福音で、祝福されているのは、胎内の子だけではありません。救い主を受け入れた、聖母マリアも祝福されています。マリアの心にも、神のいつくしみが注がれます。神に深く愛されているマリアは、その無限の愛にうながされて、「出かけて、急いで山里に向かい」ます。山里を、一人で旅することは、危険なことです。しかし、エリサベトを助けるために、「急いで」エリサベトのところに向かいます。救い主が生まれるという福音を分かち合うためです。そして、困難を抱えているエリサベトを助けるためです。エリサベトは、マリアの訪問を喜びます。そして、「わたしの主のお母さまがわたしのところに来て来てくださるとは、どういうわけでしょう」と言います。エリサベトの言葉からわかるように、マリアは、救い主の母という立場にこだわることなく、訪問という形で、神の愛を分かち合います。救い主の母だからこそ、困難の中にある人に仕えます。女性の中で最も愛されている者だからこそ、その愛を、惜しみなく分かち合います。


そして、今日の第二朗読で、「ただ一度イエス・キリストの体が献げられたことにより、わたしたちは聖なる者とされたのです」という福音が告げられています。主キリストが、小さないのちとなったのは、人間として、ご自分のすべてをお献げになるためです。その限りない愛によって、私たちは、聖なる者とされています。聖なる者とは、神の深い愛に生かされている者です。神に愛されているがゆえに、神を、まわりのいのちを愛している者です。聖なる者は、偉大な者のことではありません。自分の小ささ、弱さを知っている者です。そして、神に深く愛されていることを知り、感謝している者です。自分が、まわりのいのちを愛せることに喜びを見出している者です。小さないのちの救い主は、私たちとともに、聖なる者となる道を歩むために、人となられたのです。この世で、私たちとともに愛を大きくしていくために、小さないのちの救い主は来られたのです。


私たちは、神に祝福されて、愛することに喜びを見いだす、聖なる者とされています。しかし、私たちの、今の愛は、不完全で、小さい愛です。しかし、小さないのちの救い主とともに歩むことで、私たちの愛は、大きくなっていきます。大きくなっていく愛こそ、私たちの希望です。今の愛の小ささは、私たちの、大きな希望を表しています。小さな愛が大きくなっていくことを信じて、希望の巡礼者としての歩んでいきましょう。

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