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2月14日「灰の水曜日」の朗読聖書と説教

  • kiotanblock
  • Feb 7, 2024
  • 7 min read

2月14日「灰の水曜日」の朗読聖書と説教

 一場神父から2月14日「灰の水曜日」の朗読聖書と説教が届きましたので掲載します。

◆◆◆

小教区窓口の皆様

いつもお世話になり、ありがとうございます。

2月14日「灰の水曜日」の朗読聖書と説教をお送り致します。「ことばの祭儀」は、2月14日(日)午前7時に公開予定です。

よろしくお願い致します。

戦争や自然災害により苦しみに置かれている人たちのために祈り続けましょう。皆様、良い四旬節をお過ごしください。皆様のためにお祈りしています。

一場

◆◆◆

【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)

◆◆◆

〔2月14日/灰の水曜日〕

【第一朗読/ヨエル2・12-18】ヨエルの預言

2・12主は言われる。

「今こそ、心からわたしに立ち帰れ

断食し、泣き悲しんで。

13衣を裂くのではなく

お前たちの心を引き裂け。」

あなたたちの神、主に立ち帰れ。

主は恵みに満ち、憐れみ深く

忍耐強く、慈しみに富み

くだした災いを悔いられるからだ。

14あるいは、主が思い直され

その後に祝福を残し

あなたたちの神、主にささげる穀物とぶどう酒を

残してくださるかもしれない。

15シオンで角笛を吹き

断食を布告し、聖会を召集せよ。

16民を呼び集め、会衆を聖別し

長老を集合させよ。

幼子、乳飲み子を呼び集め

花婿を控えの間から

花嫁を祝いの部屋から呼び出せ。

17祭司は神殿の入り口と祭壇の間で泣き

主に仕える者は言うがよい。

「主よ、あなたの民を憐れんでください。

あなたの嗣業である民を恥に落とさず

国々の嘲りの種としないでください。

『彼らの神はどこにいるのか』と、

なぜ諸国の民に言わせておかれるのですか。」

18そのとき

主は御自分の国を強く愛し

その民を深く憐れまれた。

【答唱詩編/詩編51・3+4、5+6cd】

あなたのいぶきを受けて、わたしは新しくなる。

詩編51

51・3神よ、いつくしみ深くわたしを顧み、

豊かなあわれみによってわたしのとがをゆるしてください。

4悪に染まったわたしを洗い、

罪深いわたしを清めてください。

5わたしは自分のあやまちを認め、

罪はわたしの目の前にある。

6cdあなたがわたしをさばかれるとき、

そのさばきはいつも正しい。

【第二朗読/②コリント5・20-6・2】使徒パウロのコリントの教会への手紙

皆さん、*5・20*

神がわたしたちを通して勧めておられるので、わたしたちはキリストの使者の務めを果たしています。キリストに代わってお願いします。神と和解させていただきなさい。

21罪と何のかかわりもない方を、神はわたしたちのために罪となさいました。

わたしたちはその方によって神の義を得ることができたのです。*6・1*

わたしたちはまた、神の協力者としてあなたがたに勧めます。神からいただいた恵みを無駄にしてはいけません。*2*なぜなら、

「恵みの時に、わたしはあなたの願いを聞き入れた。救いの日に、わたしはあなたを助けた」

と神は言っておられるからです。今や、恵みの時、今こそ、救いの日。

【福音朗読/マタイ6・1-6、16-18】

神に心を閉じてはならい。きょうこそ神のことばを聞こう。

マタイによる福音

そのとき、イエスは弟子たちに言われた。

6・1「見てもらおうとして、人の前で善行をしないように注意しなさい。さもないと、あなたがたの天の父のもとで報いをいただけないことになる。

2

だから、あなたは施しをするときには、偽善者たちが人からほめられようと会堂や街角でするように、自分の前でラッパを吹き鳴らしてはならない。はっきりあなたがたに言っておく。彼らは既に報いを受けている。

3施しをするときは、右の手のすることを左の手に知らせてはならない。*4*

あなたの施しを人目につかせないためである。そうすれば、隠れたことを見ておられる父が、あなたに報いてくださる。

5

祈るときにも、あなたがたは偽善者のようであってはならない。偽善者たちは、人に見てもらおうと、会堂や大通りの角に立って祈りたがる。はっきり言っておく。彼らは既に報いを受けている。

6

だから、あなたが祈るときは、奥まった自分の部屋に入って戸を閉め、隠れたところにおられるあなたの父に祈りなさい。そうすれば、隠れたことを見ておられるあなたの父が報いてくださる。

16

断食するときには、あなたがたは偽善者のように沈んだ顔つきをしてはならない。偽善者は、断食しているのを人に見てもらおうと、顔を見苦しくする。はっきり言っておく。彼らは既に報いを受けている。

17あなたは、断食するとき、頭に油をつけ、顔を洗いなさい。*18*

それは、あなたの断食が人に気づかれず、隠れたところにおられるあなたの父に見ていただくためである。そうすれば、隠れたことを見ておられるあなたの父が報いてくださる。」

【説教】

「あなたはちりであり、ちりに返って行くのです。」私たちは今日、この言葉とともに、灰を受けます。

「ちり」である私たち人間について、ある生物学研究者は、次のように述べています。「〔ヒトの〕体が完成すると、後はひたすら古い細胞と新しい細胞の入れ替えを繰り返します。…皮膚が4週間、血液が4カ月、一番長いのは骨の細胞で4年で全てが入れ替わります」(小林武彦『生物はなぜ死ぬのか』から)。

ひたすら古い細胞と新しい細胞の入れ替わりを繰り返す。「ちりであり、ちりに返る」とは、この繰り返しではないでしょうか。生きるとは、生き続けるとは、この繰り返しではないでしょうか。私たちは、日々、生きるために、死んでいるのです。その意味で、私たちが受ける「灰」は、私たちが生きていることのしるしであると言えます。死のしるしであると同時に、「いのち」のしるしであると言えます。

灰を受けた私たちは、断食を行うよう招かれています。私たちの断食は、食を断つということではありません。当たり前のように続いている毎日の生活を断つことです。忙しく過ぎて行く時間の流れを断ち、時間の外に身を置くことです。立ち止まることです。その意味で、死ぬことです。実際に十分に食べないと、私たちの動きは遅くなります。動きたくなくなります。その動きがなくなる時間を、「恵みの時」として過ごしたいのです。「沈んだ顔つき」の断食ではありません。この断食を過ごすことで、この断食によって死ぬことで、新たないのちをいただきたいのです。。日々新たにいただいている、豊かないのちに気づきたいのです。この四旬節、いのちに満たされた断食を過ごしていきましょう。

断食は、祈りへとつながって行きます。いつもの時間の流れを断ち、隠れたところに身を置き、「隠れたところにおられる神」の前で、沈黙の時を過ごしたいと思います。ここでも、私たちは、死ぬことになります。そして、この沈黙の時間、死の時間こそ、私たちに、豊かないのちをもたらすのです。この祈りの中で、私たちは死に、神が、私たちの中で、生きてくださるからです。この時間こそ、「隠れたことを見ておられる」神の報い、恵みなのです。死ぬことによって得られる、いのちの時間なのです。この四旬節、祈るという、いのちの時間をともに過ごしましょう。

時間の流れを断ち、ゆっくりと祈るという恵みに満たされた私たちは、豊かないのちをいただきます。このいのちをまわりの人と分かち合うこと、それが施しです。この分かち合いは、義務ではありません。「見てもらおうとして、人の前で」行う善行でもありません。生きている喜び、愛に生かされている喜びです。施しは、困っている人を助けてあげることではありません。いのちの入れ替わりを、ともに体験することなのです。ともに死に、ともに生きることなのです。そうすることで、いのちの喜びを体験することなのです。

この40日間で、私たちのいのちの入れ替えが起こります。神が、私たちのいのちを入れ替えてくださいます。だから、安心して、日々、ちりに返りましょう。ちりに返ることで、祈りのうちに、神の愛を受けましょう。神の愛を分かち合いましょう。そして、新しいいのちに復活しましょう。「今や、恵みの時、今や、救いの日」なのです。

※2024年 四旬節教皇メッセージ(2024.2.14) | カトリック中央協議会 ↓


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