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2月18日「四旬節第1主日」の朗読聖書と説教

  • kiotanblock
  • Feb 12, 2024
  • 7 min read

2月18日「四旬節第1主日」の朗読聖書と説教

 一場神父から2月18日「四旬節第1主日」の朗読聖書と説教が届きましたので掲載します。

◆◆◆

小教区窓口の皆様

いつもお世話になり、ありがとうございます。

2月18日「四旬節第1主日」の朗読聖書と説教をお送り致します。「ことばの祭儀」は、2月18日(日)午前7時に公開予定です。

よろしくお願い致します。

洗礼志願者の方々のために祈りましょう。戦争や自然災害により苦しみに置かれている人たちのために祈り続けましょう。皆様、良い四旬節をお過ごしください。皆様のためにお祈りしています。

一場

◆◆◆

【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)

◆◆◆

〔2月18日/四旬節第1主日〕

【第一朗読/創世記9・8-15】創世記

9・8神はノアと彼の息子たちに言われた。

9「わたしは、あなたたちと、そして後に続く子孫と、契約を立てる。*10*

あなたたちと共にいるすべての生き物、またあなたたちと共にいる鳥や家畜や地のすべての獣など、箱舟から出たすべてのもののみならず、地のすべての獣と契約を立てる。

11

わたしがあなたたちと契約を立てたならば、二度と洪水によって肉なるものがことごとく滅ぼされることはなく、洪水が起こって地を滅ぼすことも決してない。」

12更に神は言われた。

「あなたたちならびにあなたたちと共にいるすべての生き物と、代々とこしえにわたしが立てる契約のしるしはこれである。*13*

すなわち、わたしは雲の中にわたしの虹を置く。これはわたしと大地の間に立てた契約のしるしとなる。*14*

わたしが地の上に雲を湧き起こらせ、雲の中に虹が現れると、*15*

わたしは、わたしとあなたたちならびにすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた契約に心を留める。水が洪水となって、肉なるものをすべて滅ぼすことは決してない。」

【答唱詩編/詩編25・4+5a、8+9、10+14】

すべての人の救いを願い、わたしはあなたを待ち望む。

詩編25

25・4神よ、あなたの道を示し、

その小道を教えてください。

5aあなたの真理のうちに、

わたしを導き、さとしてください。

8神はあわれみ深く正義に満ち、

罪びとに道を示される。

9神は貧しい人を正義に導き、

へりくだる人にその道を教えられる。

10契約とさとしを守る人に、

神への小道はいつくしみとまことにあふれる。

14神をおそれる人に神は心を開き、

契約を示し、さとされる。

【第二朗読/①ペトロ3・18-22】使徒ペトロの手紙

愛する皆さん、*3・18*

キリストは、罪のためにただ一度苦しまれました。正しい方が、正しくない者たちのために苦しまれたのです。あなたがたを神のもとへ導くためです。キリストは、肉では死に渡されましたが、霊では生きる者とされたのです。

19そして、霊においてキリストは、捕らわれていた霊たちのところへ行って宣教されました。*20*

この霊たちは、ノアの時代に箱舟が作られていた間、神が忍耐して待っておられたのに従わなかった者です。この箱舟に乗り込んだ数人、すなわち八人だけが水の中を通って救われました。

21

この水で前もって表された洗礼は、今やイエス・キリストの復活によってあなたがたをも救うのです。洗礼は、肉の汚れを取り除くことではなくて、神に正しい良心を願い求めることです。

22キリストは、天に上って神の右におられます。天使、また権威や勢力は、キリストの支配に服しているのです。

【福音朗読/マルコ1・12-15〕

人はパンによるだけではなく、神の言葉によって生きている。

マルコによる福音

そのとき、*1・12*〝霊〟はイエスを荒れ野に送り出した。*13*

イエスは四十日間そこにとどまり、サタンから誘惑を受けられた。その間、野獣と一緒におられたが、天使たちが仕えていた。

14ヨハネが捕らえられた後、イエスはガリラヤへ行き、神の福音を宣べ伝えて、*15*

「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」と言われた。

【説教】

今日、世界中の多くの教会で、復活祭に洗礼を受ける決意をした人々の洗礼志願式が行われます。洗礼志願者がいない共同体も、世界中の洗礼志願者のために祈りをささげます。そして、洗礼志願者とともに、「荒れ野」の旅を始めます。旅を始めるにあたり、洗礼という恵み、神のいのちが与えられるているという恵み、そのいのちを生きているという恵みを味わいたいと思います。感謝のうちに、洗礼の恵みを分かち合いたいと思います。

今日の福音で、私たちは、「四十日間〔荒れ野〕にとどま」られる主イエスに出会います。主は、洗礼者ヨハネから洗礼を受けた直後、聖霊に導かれて、荒れ野の旅を始められます。「荒れ野」とは、私たちが生きているこの世界のことです。洗礼の恵みは、この世界で生きていくための恵みです。今日の第二朗読で、使徒ペトロは、洗礼の恵みについて宣言しています。「洗礼は、…神に正しい良心を願い求めることです」と。私たちは、この世界に生きているからこそ、「正しい良心」が必要です。この世界で正しい良心に従って生きることが難しいからこそ、神に願い求めたくなります。洗礼は、正しいことを完璧にできるようになる恵みではありません。正しいことができない時、祈ることができるという恵みです。正しいことなどできないと落ち込む時、悪いことをした時、神の愛を思い起こさせる恵みです。神の愛を信じて、祈ることができるという恵みです。この世界の中で、祈りながら生きていくことができるという恵みです。洗礼の恵みを受けている人とは、悪いことをしない人のことではなく、どのような時も祈り続ける人のことなのです。

主イエスは、荒れ野で、「サタンから誘惑を受けられ」ます。この世界という荒れ野に生きている限り、必ず誘惑を受けます。洗礼は、この誘惑から逃れることができるという恵みではありません。誘惑を感じることができることこそ、洗礼の恵みなのです。誘惑に負けてしまった時に感じる、心の痛みこそ、洗礼の恵みなのです。そして、サタンは、私たちを誘惑し、悪いことへと引きずりこもうとするので、気をつけなければならない。確かに、誘惑に負けずに生きていけたら、立派です。でも、誘惑をすべて拒否して生きていくことが、本当にできるでしょうか。できると言える人は、恵まれた、幸せな人です。多くの人は、悪いとわかりながら、誘惑を拒否することができない状況に追いつめられています。そんな追いつめられた人を、サタンは、さらに誘惑します。神は正しい方だから、あなたを赦されなず、あなたを滅ぼすと。あるいは、神などいない、祈っても無駄だと。こうした誘惑こそ、断固退けなければならない悪です。神に見捨てられるのではないかと不安を感じる時こそ、熱心に祈りたいと思います。祈っても無駄だと思う時は、神に向かって、率直な思いを告げたいと思います。洗礼の恵みは、祈ることができる恵みであるとともに、祈りを聴いていただけるという恵みなのです。

今日の第一朗読で、神は、洪水から救われたノアと契約を結ばれます。「わたしは、あなたたちと、そして後に続く子孫と、契約を立てる。あなたたちと共にいるすべての生き物…と契約を立てる。…二度と洪水によって肉なるものがことごとく滅ぼされることはなく、洪水が起こって地を滅ぼすことも決してない。」この契約は、今でも有効です。洗礼の恵みは、この契約に加わることです。この、いのちの契約を宣べ伝えることです。サタンは、この契約を無効にしようとしています。この契約を守らないように、私たちを誘惑しています。こんな契約を守ることなど無理だと、私たちに思い込ませようとしています。私たちは、洗礼の恵みによって、この契約を守り抜く力を与えられています。一人で、サタンの誘惑に打ち克つことはできません。だから、皆で支え合い、祈り合って、神との契約を守り、サタンの誘惑に打ち克ちたいと思います。そのために、私たちは、この世界という荒れ野を、ともに歩むことができるという恵みを受けています。洗礼は、私たちに、ともに歩むという恵みをもたらすのです。

洗礼の恵みは、ともに生きるという恵みです。主イエスとともに生きるという恵みです。聖霊という神のいのちを受けて、荒れ野を、皆でともに歩んでいくという恵みです。ともに歩むという喜びの恵みです。この恵みを分かち合いながら、すべてのいのちの祭である、復活祭に向けて歩んでいきましょう。

※2024年 四旬節教皇メッセージ(2024.2.14) | カトリック中央協議会 ↓


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