2月19日 「年間第7主日」の朗読箇所と説教
- kiotanblock
- Feb 16, 2023
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2月19日 「年間第7主日」の朗読箇所と説教
一場神父から「年間第7主日」の朗読箇所と説教が届きましたので掲載します
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小教区窓口の皆様
いつもお世話になり、ありがとうございます。
2月19日 「年間第7主日」の朗読箇所と説教をお送り致します。
「ことばの祭儀」の配信は、2月19日(日)午前7時の予定です。よろしくお願い致します
寒暖差が激しい時です。体調を崩さないように、お気をつけください。皆様が恵みに満ちた四旬節を迎えられますよう、お祈りしています。
一場
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【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)
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〔2月19日/年間第7主日〕
【第一朗読/レビ19・1-2、17-18】レビ記
19・1主はモーセに仰せになった。
2イスラエルの人々の共同体全体に告げてこう言いなさい。
あなたたちは聖なる者となりなさい。あなたたちの神、主であるわたしは聖なる者である。
17心の中で兄弟を憎んではならない。同胞を率直に戒めなさい。そうすれば彼の罪を負うことはない。18
復讐してはならない。民の人々に恨みを抱いてはならない。自分自身を愛するように隣人を愛しなさい。わたしは主である。
【答唱詩編/詩編103・3+4、8+13、11+12】
心を尽くして神をたたえ、すべての恵みを心に留めよう。
詩編103
103・3神はわたしの罪をゆるし、
痛みをいやされる。
4わたしのいのちを危機から救い、
いつくしみ深く祝福される。
8神は恵み豊かにあわれみ深く、
怒るにおそくいつくしみ深い。
13父が子どもをいつくしむように、
神の愛は神をおそれる人の上にある。
11天が地より高いように、
いつくしみは神をおそれる人の上にある。
12東と西が果てしなく遠いように、
神はわたしたちを罪から引き離される。
【第二朗読/①コリント3・16-23】使徒パウロのコリントの教会への手紙
皆さん、3・16あなたがたは、自分が神の神殿であり、神の霊が自分たちの内に住んでいることを知らないのですか。17
神の神殿を壊す者がいれば、神はその人を滅ぼされるでしょう。神の神殿は聖なるものだからです。あなたがたはその神殿なのです。
18
だれも自分を欺いてはなりません。もし、あなたがたのだれかが、自分はこの世で知恵のある者だと考えているなら、本当に知恵のある者となるために愚かな者になりなさい。
19この世の知恵は、神の前では愚かなものだからです。
「神は、知恵のある者たちをその悪賢さによって捕らえられる」
と書いてあり、20また、
「主は知っておられる、
知恵のある者たちの論議がむなしいことを」
とも書いてあります。21ですから、だれも人間を誇ってはなりません。すべては、あなたがたのものです。22
パウロもアポロもケファも、世界も生も死も、今起こっていることも将来起こることも。一切はあなたがたのもの、23
あなたがたはキリストのもの、キリストは神のものなのです。
【福音朗読/マタイ5・38-48】
アレルヤ、アレルヤ。キリストのことばを守るなら、神の愛はその人のうちに全うされる。アレルヤ、アレルヤ。
マタイによる福音
そのとき、5・38イエスは弟子たちに言われた。「あなたがたも聞いているとおり、『目には目を、歯には歯を』と命じられている。39
しかし、わたしは言っておく。悪人に手向かってはならない。だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい。40
あなたを訴えて下着を取ろうとする者には、上着をも取らせなさい。41だれかが、一ミリオン行くように強いるなら、一緒にニミリオン行きなさい。42
求める者には与えなさい。あなたから借りようとする者に、背を向けてはならない。
43あなたがたも聞いているとおり、『隣人を愛し、敵を憎め』と命じられている。44
しかし、わたしは言っておく。敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。45
あなたがたの天の父の子となるためである。父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせてくださるからである。46
自分を愛してくれる人を愛したところで、あなたがたにどんな報いがあろうか。徴税人でも、同じことをしているではないか。47
自分の兄弟にだけ挨拶したところで、どんな優れたことをしたことになろうか。異邦人でさえ、同じことをしているではないか。48
だから、あなたがたの天の父が完全であられるように、あなたがたも完全な者となりなさい。」
【説教】
「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。」今週も、神の愛への招きが続きます。
今日の第一朗読、レビ記で、「あなたたちは聖なる者となりなさい」と告げられています。神ご自身が聖なる方だから、私たちも聖なる者となるように招かれているのです。神は、聖なる方です。すべてのいのちを愛しておられるからです。愛することで、すべてのいのちを尊いもの、聖なるものとされているからです。そして、私たちも、互いに愛し合うよう招かれています。私たちは、愛し合うことで、聖なる者となるのです。
そして、今日の福音で、主イエスは、私たちに命じておられます。「あなたがたの天の父が完全であられるように、あなたがたも完全な者となりなさい。」天におられる神の愛は、完全です。地上の私たちの愛は、不完全です。だからこそ、私たちは、完全な愛をめざすように励まされているのです。私たちは、日々、完全な者となっていくのです。完全な者に変えられていくのです。
私たちを完全な者へと変えてくださる方は、どこにおられるのでしょうか。その答えを、今日、使徒パウロが示しています。パウロの、はっきりと言っています。「あなたがたは、自分が神の神殿であり、神の霊が自分たちの内に住んでいることを知らないのですか。」今、神の名のもとに集まっている私たちも、「神の神殿」です。私たちの共同体の中に、神の霊、神のいのち、神の愛が生きています。私たち一人ひとりの生活の中に、神の愛が生きています。神の愛は、決して滅びることはありません。何があっても、力強く生き続けます。聖なる神の神殿は、壊されることはありません。聖霊は、私たちの内に生きておられ、私たちを、日々、完全な愛へと変え続けてくださるのです。私たちは、聖霊を信じています。それは、聖霊が私たちを変え続けてくださることを信じているということなのです。
私たちは、聖霊に生かされて、完全な愛に向けて歩んでいます。この世界の中で、この地球という、すべてのいのちの家の中で、ともに歩んでいます。そして、完全な愛へと向かう道が与えられています。「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈」るという道です。敵を愛するとは、言いかえれば、日々出会う人の隣人となっていくということです。昨日まで敵対していた人と、今日、隣人となって、ともに歩み始めるということです。どうしても受け入れられない人の隣人になりたいという願いを持ち続けるということです。そして、私たちには、祈りがあります。直接話すことができなくても、近づくことができなくても、祈ることができます。神の祝福を祈ることで、隣人となることができます。この完全な愛へと向かう道を歩む時、忘れてはならないことがあります。祈ることもできないほど、深く傷ついている人がいます。たとえば、性虐待やハラスメントを受けた人です。祈ることができずに苦しんでいる人が、さらに苦しむことがないようにしたいと思います。まず、虐待やハラスメントのない社会が実現するよう祈りましょう。誰もが安心して、互いのために祈ることができるよう、ともに努力しましょう。
2月11日の「世界病者の日」の教皇メッセージの中で、私たちは、「『閉ざされた世界の闇』から抜け出し、『開かれた世界を描き、生み出す』」ように呼びかけられました。世界が閉ざされる時、その世界の外側は、敵が住む世界となります。世界が開かれる時、内側と外側という壁はなくなり、すべての人が隣人となります。安心して、愛し合える世界となります。完全な愛をめざす道を、ともに歩むことで、開かれた世界を実現していきましょう。私たちの愛は、完全ではありません。愛を完成するためには、隣人が必要です。すべての人を隣人としていく、開かれた道をともに歩んでいきましょう。神の愛に生かされて、すべてのいのちと、ともに歩んでいきましょう。
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一場 修
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