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4月30日「復活節第4主日」の朗読聖書と説教

  • kiotanblock
  • Apr 24, 2023
  • 7 min read

4月30日「復活節第4主日」の朗読聖書と説教


 一場神父から4月30日「復活節第4主日」の朗読聖書と説教が届きましたので掲載します


◆◆◆

小教区窓口の皆様


いつもお世話になり、ありがとうございます。


4月30日「復活節第4主日」の朗読聖書と説教をお送り致します。


「ことばの祭儀」は、4月29日(土)午後7時に公開予定です。よろしくお願い致します


皆様が復活の喜びと平和のうちに毎日を過ごされますよう、お祈りしています。


一場

◆◆◆

【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)


◆◆◆



※ ※ ※ ※ ※ ※ ※



〔4月30日/復活節第4主日〕

【第一朗読/使徒言行録2・14a、36-41】

使徒たちの宣教


五旬祭の日、2・14aペトロは十一人と共に立って、声を張り上げ、話した。36「イスラエルの全家は、はっきり知らなくてはなりません。あなたがたが十字架につけて殺したイエスを、神は主とし、またメシアとなさったのです。」


37人々はこれを聞いて大いに心を打たれ、ペトロとほかの使徒たちに、「兄弟たち、わたしたちはどうしたらよいのですか」と言った。38すると、ペトロは彼らに言った。「悔い改めなさい。めいめい、イエス・キリストの名によって洗礼を受け、罪を赦していただきなさい。そうすれば、賜物として聖霊を受けます。39この約束は、あなたがたにも、あなたがたの子供にも、遠くにいるすべての人にも、つまり、わたしたちの神である主が招いてくださる者ならだれにでも、与えられているものなのです。」40ペトロは、このほかにもいろいろ話をして、力強く証しをし、「邪悪なこの時代から救われなさい」と勧めていた。41ペトロの言葉を受け入れた人々は洗礼を受け、その日に三千人ほどが仲間に加わった。


【答唱詩編/詩編23・2+3、4、5、6】

主はわれらの牧者、わたしは乏しいことがない。


詩編23


23・2神はわたしを緑のまきばに伏させ、

いこいの水辺に伴われる。

3神はわたしを生き返らせ、

いつくしみによって正しい道にみちびかれる。


4たとえ死の陰の谷を歩んでも、

わたしはわざわいを恐れない。

あなたがわたしとともにおられ、

そのむちとつえはわたしをまもる。


5あなたははむかう者の前で、

わたしのために会食をととのえ、

わたしの頭に油を注ぎ、

わたしの杯を満たされる。


6神の恵みといつくしみに

生涯伴われ、

わたしはとこしえに

神の家に生きる。


【第二朗読/Ⅰペトロ2・20b-25】

使徒ペトロの手紙


愛する皆さん、2・20b善を行って苦しみを受け、それを耐え忍ぶなら、これこそ神の御心に適うことです。21あなたがたが召されたのはこのためです。というのは、キリストもあなたがたのために苦しみを受け、その足跡に続くようにと、模範を残されたからです。

22「この方は、罪を犯したことがなく、

その口には偽りがなかった。」

23ののしられてもののしり返さず、苦しめられても人を脅さず、正しくお裁きになる方にお任せになりました。24そして、十字架にかかって、自らその身にわたしたちの罪を担ってくださいました。わたしたちが、罪に対して死んで、義によって生きるようになるためです。そのお受けになった傷によって、あなたがたはいやされました。25あなたがたは羊のようにさまよっていましたが、今は、魂の牧者であり、監督者である方のところへ戻って来たのです。


【福音朗読/ヨハネ10・1-10】

アレルヤ、アレルヤ。わたしはよい牧者。わたしは羊を知り、羊はわたしを知っている。アレルヤ、アレルヤ。


ヨハネによる福音


そのとき、イエスは言われた。10・1「はっきり言っておく。羊の囲いに入るのに、門を通らないでほかの所を乗り越えて来る者は、盗人であり、強盗である。2門から入る者が羊飼いである。3門番は羊飼いには門を開き、羊はその声を聞き分ける。羊飼いは自分の羊の名を呼んで連れ出す。4自分の羊をすべて連れ出すと、先頭に立って行く。羊はその声を知っているので、ついて行く。5しかし、ほかの者には決してついて行かず、逃げ去る。ほかの者たちの声を知らないからである。」6イエスは、このたとえをファリサイ派の人々に話されたが、彼らはその話が何のことか分からなかった。


7イエスはまた言われた。「はっきり言っておく。わたしは羊の門である。8わたしより前に来た者は皆、盗人であり、強盗である。しかし、羊は彼らの言うことを聞かなかった。9わたしは門である。わたしを通って入る者は救われる。その人は、門を出入りして牧草を見つける。10盗人が来るのは、盗んだり、屠ったり、滅ぼしたりするためにほかならない。わたしが来たのは、羊が命を受けるため、しかも豊かに受けるためである。」


【説教】


わたしが来たのは、羊が命を受けるため、しかも豊かに受けるためである。」復活し、生きておられる主イエスは、善い牧者です。そして、主のもとに集められた私たちは、羊の群れです。


今日は、「世界召命祈願の日」です。「召命」とは、私たちが、羊の群れとして、ともに生きていくことであると言えます。羊は、羊飼いに守られなければ生きていけません。他の羊といっしょにいないと、死んでしまいます。私たちも、羊のように、弱い存在です。召命とは、弱い存在のまま、生きていくことであると言えます。


使徒ペトロがはっきりと言っているように、私たちの主は、十字架にかけられて、殺されました。十字架は、人間の「強がり」を表しています。そして、復活は、こうした強がりからの解放です。主が復活されたことにより、私たちは、強がらなくても、生きていけるようになったのです。私たちも、この復活のいのちをいただいています。私たちの復活とは、生きるために強くなることではありません。弱いからこそ、ともに生きていくということです。


主が復活された後も、この世界では、戦争や紛争が続いています。人間は、強いから戦うのではありません。自分の弱さを認めたくないから、戦い続けるのです。弱みを見せたくないから、戦うことをやめられないのです。弱さのごまかすために、権力や富が求められるのです。主に従って生きている私たちは、こうした世界の中で、弱いままで生きていくように、励まされているのです。


今日の福音で、「羊はその声を聞き分ける」という、主のみことばがあります。「聞き分ける」とは、聞いて、理解し、従うということです。私たちは、自分が強いと思い込む時、まわりの声を聞き分けることができなくなります。自分にとって心地よい声だけを聞きます。自分の声を、まわりに押しつけようとします。自分の弱さを認めている人は、まわりの声に耳を傾けます。まわりの声を、聞き逃さないように、丁寧に聞きます。聞いてあげるという態度ではなく、聞かせてほしいという姿勢で、黙って聞きます。心地よいことを告げる声ではなく、真実を告げる声を聞きます。


召命とは、主イエスの声を聞き分けながら、生きていくことだと言えます。主イエスの声は、どこで聞くことができるでしょうか。もちろん、個人的な祈りは、主の声が聞こえてくるところの一つです。それに、加えて、共同体の姉妹兄弟を通して与えられる声を大切にしたいと思います。共同体は、声を聞き合うところです。一つひとつの声が大切にされるところです。さらに、日々出会う人の声に耳を傾けたいと思います。「民の声は神の声」という言葉があります。復活された主は、生きており、日々出会う人を通して語りかけておられます。特に、苦しみや悲しみの中にある人の声は、神の声として大切にしたいと思います。


そして、弱い私たちが生きるために、「羊の囲い」が必要です。そこは、休息の場です。安心して、弱い存在でいることができるところです。主イエスが、一人ひとりの「名を呼んで」くださるところです。主の深い愛を思い起こす一時です。そこは、私たちが「命を受けるため、しかも豊かに受けるため」の場所であり、時間です。私たちのいのちは、休息によって回復し、豊かになります。私たちは、そこから一日を始め、そこで一日を終えます。休息は、召命のなくてはならない部分です。私たちは、休息を取らなくても良いように、強くなってはいけないと思います。休息を十分に取らなければ生きていけない、弱さを守るべきだと思います。主イエスが言われる囲いは、私たちの弱さを守るところなのです。強がりから守るところなのです。


私たちは、今日、弱い存在として生きていくためのいのちを、復活の主からいただきましょう。豊かにいただきましょう。私たちは、日々出会う人と分かち合うために、豊かないのちを受けています。それぞれの置かれた場で、このいのちを生きていくことで、召命を生きていきましょう。このいのちを分かち合うことで、召命を豊かにしていきましょう。


--

一場 修



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