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6月16日「年間第11主日」の聖書朗読と説教

  • kiotanblock
  • Jun 10, 2024
  • 7 min read

6月16日「年間第11主日」の聖書朗読と説教


 一場神父から上記説教等が届きましたので掲載します。


◆◆◆


小教区窓口の皆様


いつもお世話になり、ありがとうございます。


6月16日「年間第11主日」の聖書朗読と説教をお送り致します。「ことばの祭儀」は、6月16日(日)午前7時に公開予定です。


よろしくお願い致します。


16日午後2時から、河原町教会で合同堅信式が行われます。受堅する姉妹兄弟のためにお祈りください。暑くなります。体調を崩さないように、お気をつけください。皆様のために、お祈りしています。


一場


◆◆◆


【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)



◆◆◆

〔〔6月16日/年間第11主日〕

【第一朗読/エゼキエル17・22-24】



(エゼキエルの預言)


*17・22*主なる神はこう言われる。「わたしは高いレバノン杉の梢を切り取って植え、その柔らかい若枝を折って、高くそびえる山の上に移し植える。*23*

イスラエルの高い山にそれを移し植えると、それは枝を伸ばし実をつけ、うっそうとしたレバノン杉となり、あらゆる鳥がそのもとに宿り、翼のあるものはすべてその枝の陰に住むようになる。

*24*

そのとき、野のすべての木々は、主であるわたしが、高い木を低くし、低い木を高くし、また生き生きとした木を枯らし、枯れた木を茂らせることを知るようになる。」主であるわたしがこれを語り、実行する。

【答唱詩編/詩編92・2+3+4、13+14+15】


たて琴をかなで、楽の音に合わせて、わたしは神をほめうたう。

(詩編92)


*92・2*神よ、すべてを超えるあなたの名をたたえ、

あなたに感謝をささげることはすばらしい。

*3*あしたにあなたのいつくしみを、

夕べにまことをのべ伝え、

*4*たて琴をかなで、楽の音に合わせて、

わたしはあなたをほめうたう。


*13*神に従う人はなつめなしのように栄え、

レバノンの杉のようにそびえる。

*14*神の家に植えられた人は、

わたしたちの神の庭で栄える。

*15*年を経てもなお実を結び、

いつもいきいきと生い茂る。

【第二朗読/②コリント5・6-10】



(使徒パウロのコリントの教会への手紙)


皆さん、わたしたちは、天に永遠の住みかが備えられていることを知っています。*5・6*

それで、わたしたちはいつも心強いのですが、体を住みかとしているかぎり、主から離れていることも知っています。*7*

目に見えるものによらず、信仰によって歩んでいるからです。*8*わたしたちは、心強い。そして、体を離れて、主のもとに住むことをむしろ望んでいます。*9*

だから、体を住みかとしていても、体を離れているにしても、ひたすら主に喜ばれる者でありたい。*10*

なぜなら、わたしたちは皆、キリストの裁きの座の前に立ち、善であれ悪であれ、めいめい体を住みかとしていたときに行ったことに応じて、報いを受けねばならないからです。

【福音朗読/マルコ4・26-34】


アレルヤ、アレルヤ。種は神のことば、蒔く人はキリスト。キリストを見いだす人は永遠に生きる。アレルヤ、アレルヤ。

(マルコによる福音)


その時、*4・26*イエスは人々に言われた。「神の国は次のようなものである。人が土に種を蒔いて、*27*

夜昼、寝起きしているうちに、種は芽を出して成長するが、どうしてそうなるのか、その人は知らない。*28*

土はひとりでに実を結ばせるのであり、まず茎、次に穂、そしてその穂には豊かな実ができる。*29*実が熟すと、早速、鎌を入れる。収穫の時が来たからである。」


*30*更に、イエスは言われた。「神の国を何にたとえようか。どのようなたとえで示そうか。*31*

それは、からし種のようなものである。土に蒔くときには、地上のどんな種よりも小さいが、*32*

蒔くと、成長してどんな野菜よりも大きくなり、葉の陰に空の鳥が巣を作れるほど大きな枝を張る。」


*33*イエスは、人々の聞く力に応じて、このように多くのたとえで御言葉を語られた。*34*

たとえを用いずに語ることはなかったが、御自分の弟子たちにはひそかにすべてを説明された。



【説教】


今日の福音で、主イエスは、ここに集まっている私たちに、「神の国」という希望を与えてくださいます。これから、この希望を分かち合いたいと思います。


神の国は、私たちの希望です。すでに、始まっているからです。「人が土に種を蒔」くように、この世界という土に、神の国という種が蒔かれているからです。蒔かれる種は、土の中にある限り、必ず成長していくからです。「夜昼、寝起きしている」私たちの生活の中で、成長していくからです。そして、この世界は、神の国の完成という「実を結ばせる」からです。「ひとりでに」、実を結ばせるからです。ここで大切なことは、神の国が、この世界で、私たちの生活の中で、始まり、成長していき、完成するということです。神の国は、「あの世」ではありません。私たちが生きている、この世界なのです。私たちの希望は、この世界の中にあるのです。希望とは、この世界からの逃避ではなく、この世界の中で生きていく力、恵みなのです。


そして、神の国という希望が完成するためには、時間がかかります。神の働き、愛の働きだからです。すぐに完成させようと無理をする時、希望は失われ、圧迫となり、人を苦しめる暴力となります。さらに、希望は、成長していく過程、プロセスなのです。この過程を大切すること自体が、神の国であると言えます。神の国の成長の過程で、何度も「実が熟」し、「収穫の時が来」ます。その度に、皆で収穫を分かち合い、感謝し合い、皆で心を合わせて、神に感謝する時、神の国が実現しています。


主イエスは、今日、「からし種」のたとえも分かち合ってくださいます。神の国は、からし種のように小さな歩みから始まります。私たちの、小さな信仰と愛の歩みが、大きくなっていくのです。最初に小さいから、大きくなることができるのです。この大きくなっていく過程こそ、神の国なのです。私たちの信仰と愛は皆、からし種のように小さいものです。そして、このからし種のような信仰と愛は、分かち合うことで大きくなっていきます。私たちは、自分の信仰や愛の小ささを認めて、姉妹兄弟と、信仰や愛を分かち合う時、大きな木となることができます。自分はまわりよりも大きいと思い込み、まわりを見下す時、その種は死んだ種となります。死んだ種は、「大きな枝を張る」ことができません。生きている神を信じることができず、愛を広げることも、深めることもできません。


私たちは、みんなで神の国を大きくしていきたいと思います。みんなで、大きな神の国になっていきたいと思います。「葉の陰に空の鳥が巣を作れるほど大きな枝を張る」木になっていきたいと思います。誰もが安心して生きていけるところになっていきたいと思います。誰もが、姉妹兄弟として、安心して、信じ合い、大切にし合える交わりになっていきたいと思います。開かれた、交わりという神の国になっていきたいと思います。


私たちは、時々、自分たちは神の国となることができるのだろうかと疑うことがあります。希望を失いそうになることがあります。そんな時は、一人一人が生きている信仰と愛を分かち合いましょう。一人一人の中で実現している神の国を分かち合いましょう。互いに、福音を宣べ伝え合いましょう。誰もが、神の国の種を持っているはずです。大きくなるからし種を持っているはずです。みんな神から愛され、心に、からし種を蒔かれているからです。神の恵みによって、「芽を出して成長し」ているからです。その喜びを、収穫の時が、必ず、来るという希望を分かち合いましょう。聖霊の導きを信じて、恐れずに語り合い、謙虚に耳を傾け合いましょう。こうした分かち合いこそが、神の国の完成という希望を確かなものにするのです。神の国が来ていることを証しするのです。


神の国は、すでに、私たちのところに来ています。そして、私たち教会が、こうして集まっている限り、神の国は、この世界の中で、見える形で生きています。今日、京都南部地区の合同堅信式が行われます。堅信は、神の国の完成のために生きていくために、愛の霊に満たされる秘跡です。この世界の中で、愛を生きることで、神の国が完成するという希望を証しすることができるという恵みです。今日、堅信の秘跡を受ける姉妹兄弟とともに、私たちも、神の国という希望を新たにしましょう。そして、この世界に真の希望をもたらす、希望の巡礼者としての歩みを続けていきましょう。

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