6月25日「年間第12主日」の朗読聖書と説教
- kiotanblock
- Jun 20, 2023
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6月25日「年間第12主日」の朗読聖書と説教
一場神父から6月25日「年間第12主日」の朗読聖書と説教が届きましたので掲載します
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小教区窓口の皆様
いつもお世話になり、ありがとうございます。
6月25日「年間第12主日」の朗読聖書と説教をお送り致します。
「ことばの祭儀」は、6月24日(土)午後7時に公開予定です。
また、講座「パウロの手紙を読む」の第2回は、6月27日(火)に公開予定です。
よろしくお願い致します。
暑くなってきました。ご自愛ください。皆様のためにお祈りしています。
一場
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【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)
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〔6月25日/年間第12主日〕
【第一朗読/エレミヤ20・10-13】エレミヤの預言
エレミヤは言った。
*20・10*わたしには聞こえています
多くの人の非難が。
「恐怖が四方から迫る」と彼らは言う。
「共に彼を弾劾しよう」と。
わたしの味方だった者も皆
わたしがつまずくのを待ち構えている。
「彼は惑わされて
我々は勝つことができる。
彼に復讐してやろう」と。
*11*しかし主は、恐るべき勇士として
わたしと共にいます。
それゆえ、わたしを迫害する者はつまずき
勝つことを得ず、成功することなく甚だしく辱めを受ける。
それは忘れられることのないとこしえの恥辱である。
*12*万軍の主よ
正義をもって人のはらわたと心を究め見抜かれる方よ。
わたしに見させてください
あなたが彼らに復讐されるのを。
わたしの訴えをあなたに打ち明け
お任せします。
*13*主に向かって歌い、主を賛美せよ。
主は貧しい人の魂を悪事を謀る者の手から助け出される。
【答唱詩編/詩編69・14、17+18、34+35】
主は豊かなあがないに満ち、いつくしみ深い。
詩編69
*69・14*神よ、わたしはあなたに祈る。
恵みの時にこたえてください。
あなたの豊かないつくしみによって、
あなたの救いの約束によって。
*17*神よ、いつくしみ深くわたしにこたえ、
あわれみ深く顔を向けてください。
*18*あなたの顔をしもべに隠さず、
悩むわたしにすぐに答えてください。
*34*神は貧しい人々に耳を傾け、
捕らわれびとをないがしろにされない。
*35*天と地は神をたたえよ。
海とその中に生きるすべてのものも。
【第二朗読/ローマ5・12-15】使徒パウロのローマの教会への手紙
皆さん、*5・12*一人の人によって罪が世に入り、罪によって死が入り込んだように、死はすべての人に及んだのです。すべての人が罪を犯したからです。*13*
律法が与えられる前にも罪は世にあったが、律法がなければ、罪は罪と認められないわけです。*14*
しかし、アダムからモーセまでの問にも、アダムの違犯と同じような罪を犯さなかった人の上にさえ、死は支配しました。実にアダムは、来るべき方を前もって表す者だったのです。
*15*
しかし、恵みの賜物は罪とは比較になりません。一人の罪によって多くの人が死ぬことになったとすれば、なおさら、神の恵みと一人の人イエス・キリストの恵みの賜物とは、多くの人に豊かに注がれるのです。
【福音朗読/マタイ10・26-33】
アレルヤ、アレルヤ。真理の霊はわたしについて証しする。あなたがたもわたしを証しする。アレルヤ、アレルヤ。
マタイによる福音
そのとき、イエスは使徒たちに言われた。*10・26*
「人々を恐れてはならない。覆われているもので現されないものはなく、隠されているもので知られずに済むものはないからである。*27*
わたしが暗闇であなたがたに言うことを、明るみで言いなさい。耳打ちされたことを、屋根の上で言い広めなさい。*28*
体は殺しても、魂を殺すことのできない者どもを恐れるな。むしろ、魂も体も地獄で滅ぼすことのできる方を恐れなさい。*29*
二羽の雀が一アサリオンで売られているではないか。だが、その一羽さえ、あなたがたの父のお許しがなければ、地に落ちることはない。*30*
あなたがたの髪の毛までも一本残らず数えられている。*31*だから、恐れるな。あなたがたは、たくさんの雀よりもはるかにまさっている。
*32*だから、だれでも人々の前で自分をわたしの仲間であると言い表す者は、わたしも天の父の前で、その人をわたしの仲間であると言い表す。*33*
しかし、人々の前でわたしを知らないと言う者は、わたしも天の父の前で、その人を知らないと言う。」
【説教】
今日の福音で、弟子たちは、福音宣教へと派遣されます。今日、ここに集まっている私たちも、主の弟子として、派遣されます。今日の主のみことばは、私たちへの励ましです。
主イエスは、私たち一人ひとりに、親しく語りかけておられます。主に、「暗闇で」語りかけられるということ、「耳打ちされ」るということ、それは、主と私たちとの親しさを表しています。私たちは、この親しさを、まわりの人たちと分かち合うよう励まされています。人々が主に、主の福音に親しみを感じること、それが、福音が広がっていくことなのです。
主イエスが親しく伝えてくださる福音を、私たちは、「明るみで」、「屋根の上で」宣べ伝えるように励まされています。「明るみで」語る時、人々は、私たちが主の弟子であると気づくでしょう。私たちは、匿名で語るのではありません。主の弟子であることを明らかにして、責任をもって語るのです。自分が主から受け取った福音を、責任をもって宣べ伝えるのです。「屋根の上で」伝える時、人々は、私たちの姿を見ることはできません。私たちが伝える福音を聴くことになります。主イエスが親しく伝えられる福音として受け取ることになります。私たちは、私たちの声が、主の声として伝わるよう、親しみのこもった声として伝わるよう、「屋根の上で」福音を宣べ伝えます。
私たちが分かち合う福音が、すぐに伝わるとは限りません。なかなか伝わらないというのが、私たちの現実です。伝わらないだけでなく、拒絶されることもあります。暴力がともなう迫害になるかもしれません。迫害は過去の出来事ではなく、今も起こっています。そんな時、私たちは傷つきます。傷ついた私たちに、主イエスは、言われます。「人々を恐れてはならない。」私たちは、「魂を殺すことのできない」人々を恐れる必要はないのです。主は、私たちの魂に語りかけてくださいます。主の語りかけを聞くことができる限り、聴きたいと願っている限り、私たちの魂は生きています。だから、何も心配する必要はないのです。しかし、主の語りかけに心を向ける気持ちが失われた時、私たちは気をつけなければなりません。体は元気でも、魂は死んでいるからです。何があっても、主の語りかけに心を向け続けましょう。
そして、私たちが宣教に失敗しても、福音は、必ず伝わっていきます。私たちの失敗や挫折こそが、福音が広がっていく力となるのです。主イエスは、今日、はっきりと宣言されます。失敗や挫折のない福音宣教の歩みはありません。「覆われているもので現されないものはなく、隠されているもので知られずに済むものはないからである。」福音は、必ず伝わっていきます。伝えようという思いを抱いている人がいる限り、広がっていきます。福音は、何があっても伝わっていくという信仰を保ち続けましょう。どのような時も、主イエスの「仲間」として歩んでいきましょう。
今日の福音には、「地獄」という言葉が出てきます。しかし、神の、深いいつくしみを伝える言葉も見いだすことができます。主イエスは、私たちに言っておられます。「あなたがたの髪の毛までも一本残らず数えられている。だから、恐れるな。あなたがたは、たくさんの雀よりもはるかにまさっている。」私たちは、「地獄」という言葉に恐れるのではなく、神の深いいつくしみを信じたいと思います。神は、私たちの魂を守り続けてくださるのです。このいつくしみに支えられて、主イエスの「仲間」であることを宣言したいと思います。何があっても、この信仰宣言を続いていくことが、福音宣教なのです。
預言者エレミヤは、さまざま困難を経験したのにもかかわらず、むしろ、困難を経験したからこそ、神への賛美をささげます。私たちも、この賛美に加わり、福音宣教の旅を続けましょう。主の福音は必ず伝わっていくと信じて、共同体として、ともに歩んでいきましょう。
「主は、…わたしと共にいます。…主に向かって歌い、主を賛美せよ。主は貧しい人の魂を悪事を謀る者の手から助け出される。」
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一場 修
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