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9月22日「年間第25主日」の聖書朗読と説教

  • kiotanblock
  • Sep 19, 2024
  • 7 min read

9月22日「年間第25主日」の聖書朗読と説教


 一場神父から上記説教等が届きましたので掲載します。


◆◆◆


小教区窓口の皆様


いつもお世話になり、ありがとうございます。


9月22日「年間第25主日」の聖書朗読と説教をお送り致します。「ことばの祭儀」は、22日(日)午前7時に公開予定です。


よろしくお願い致します。季節の変わり目で、体調を崩しやすい時です。どうぞご自愛ください。皆様のために、いつもお祈りしています。


一場


◆◆◆


【一場神父のyoutubeチャンネル】(ミサ及び講座)



◆◆◆


〔9月22日/年間第25主日〕【第一朗読/知恵2・12、17-20】



(知恵の書)


神に逆らう者は言う。

*2・12*「神に従う人は邪魔だから、だまして陥れよう。

我々のすることに反対し、

律法に背くといって我々をとがめ

教訓に反するといって非難するのだから。

*17*彼の言葉が真実かどうか見てやろう。

生涯の終わりに何が起こるかを確かめよう。

*18*本当に彼が神の子なら、助けてもらえるはずだ。

敵の手から救い出されるはずだ。

*19*暴力と責め苦を加えて彼を試してみよう。

その寛容ぶりを知るために、

悪への忍耐ぶりを試みるために。

*20*彼を不名誉な死に追いやろう。

彼の言葉どおりなら、神の助けがあるはずだ。」

【答唱詩編/詩編54・3+4、8+6+9a】


荒れ地のかわき果てた土のように、神よ、わたしはあなたを慕う。

(詩編54)


*54・3*神よ、あなたの名によってわたしを救い、

あなたの力で守ってください。

*4*神よ、わたしの祈りを聞き、

わたしのことばに耳を傾けてください。


*8*神よ、わたしはすすんでいけにえをささげ、

いつくしみ深いあなたの名をたたえる。

*6*神はわたしの助け、わたしのいのちの支え、

*9a*あなたはすべての苦しみからわたしを救われる。

【第二朗読/ヤコブ3・16-4・3】



(使徒ヤコブの手紙)


愛する皆さん、*3・16*ねたみや利己心のあるところには、混乱やあらゆる悪い行いがあります。*17*

上から出た知恵は、何よりもまず、純真で、更に、温和で、優しく、従順なものです。憐れみと良い実に満ちています。偏見はなく、偽善的でもありません。*18*

義の実は、平和を実現する人たちによって、平和のうちに蒔かれるのです。


*4・1*何が原因で、あなたがたの間に戦いや争いが起こるのですか。あなたがた自身の内部で争い合う欲望が、その原因ではありませんか。*2*

あなたがたは、欲しても得られず、人を殺します。また、熱望しても手に入れることができず、争ったり戦ったりします。得られないのは、*3*

願い求めないからで、願い求めても、与えられないのは、自分の楽しみのために使おうと、間違った動機で願い求めるからです。

【福音朗読/マルコ9・30-37】


アレルヤ、アレルヤ。福音によって神は私たちを召し出し、主イエス・キリストの栄光にあずかる者としてくださった。アレルヤ、アレルヤ。

(マルコによる福音)


そのとき、*9・30*イエスと弟子たちはガリラヤを通って行った。しかし、イエスは人に気づかれるのを好まれなかった。*31*

それは弟子たちに、「人の子は、人々の手に引き渡され、殺される。殺されて三日の後に復活する」と言っておられたからである。*32*

弟子たちはこの言葉が分からなかったが、怖くて尋ねられなかった。


*33*一行はカファルナウムに来た。家に着いてから、イエスは弟子たちに、「途中で何を議論していたのか」とお尋ねになった。*34*

彼らは黙っていた。途中でだれがいちばん偉いかと議論し合っていたからである。*35*

イエスが座り、十二人を呼び寄せて言われた。「いちばん先になりたい者は、すべての人の後になり、すべての人に仕える者になりなさい。」*36*

そして、一人の子供の手を取って彼らの真ん中に立たせ、抱き上げて言われた。*37*

「わたしの名のためにこのような子供の一人を受け入れる者は、わたしを受け入れるのである。わたしを受け入れる者は、わたしではなくて、わたしをお遣わしになった方を受け入れるのである。」



[説教]


私たちは今、「すべてのいのちを守るための月間」を過ごしています。今日の福音は、この月間の意味を明らかにしています。これから、主イエスが語られる、すべてのいのちを守るための福音を味わいたいと思います。


私たちがまず心にとめておきたいことは、今日の福音が伝える出来事が、主イエスの、エルサレムへの道、受難への道の「途中」で起こっているということです。「人の子は、人々の手に渡され、殺される」ことになる途上での出来事だということです。主は今、ご自分のいのちを与え尽くす道を歩んでおられるのです。弟子たちは、この、十字架への道の「途中」で議論します。「だれがいちばん偉いかと議論し合」います。主イエスは、この議論を否定されません。そのかわり、次のように命じられます。「いちばん先になりたい者は、すべての人の後になり、すべての人に仕える者になりなさい」と命じられます。


この御言葉こそ、すべてのいのちを守るための福音であると言うことができます。私たち人間は、神に似せて造られています。その意味で、造られたものの中で、「いちばん偉い」もの、いちばん優れたものです。被造物の中で一番優れたものである私たちは、他の被造物に与えられていない良いものが与えられています。それは、まわりのいのちのために、自分のいのちを犠牲にすることができるという愛です。自分の力を、まわりのいのちをを支配するためではなく、まわりのいのちを大切にするために使おうとする愛です。いちばん偉い者こそ、まわりのいのちに支えられているということに気づく謙虚さです。まわりのいのちに感謝する喜び、まわりのいのちに仕える喜びです。


私たちは皆、すべてのいのちを守るという使命を与えられています。それは、すべてのいのちを大切にするということです。すべてのいのちに仕えるということです。今年の5月に、日本の司教団は、『見よ、それはきわめてよかった』という文書を発表しました。その冒頭で、次のような問いかけがなされています。「神はお造りになったすべてのものをご覧になった。見よ、それはきわめてよかったー。創世記の第1章のことばです。皆さんは、自分の存在が神の前によいものであるという事実をどう思われますか。神がお造りになったすべてのものが互いにつながっていて、よいものであることをどのように受け止めておられますか。」すべてのいのちに仕えるということは、この問いかけに、すべてのいのちとともに答えていくということです。


そして、私たちは今日の福音に、主イエスの、もう一つの、すべてのいのちを守るための御言葉を見いだすことができます。「わたしの名のためにこのような子供の一人を受け入れる者は、わたしを受け入れるのである」という御言葉です。「わたしの名」とは、私たちの救い主イエス御自身のことです。「子供」とは、無力で弱い立場に置かれたいのちです。そして、当時、子供は、価値のないいのちと見なされていました。私たちは、そんな子供を、イエス・キリスト御自身として大切にするように招かれているのです。価値のないと見なされてきたいのちを、かけがえのないいのちとして、大切にするように求められているのです。すべてのいのちが、神が愛されているいのちであるということを信じて、ともに生きるように招かれているのです。守ってあげる、保護すると思いあがるのではなく、ともに生きたいと願い求めながら、この地球の中で歩んでいくように招かれているのです。使徒ヤコブは、はっきりと言っています。「願い求めても、与えられないのは、自分の楽しみのために使おうと、間違った動機で願い求めるからです」と。私たちは今、すべてのいのちとともに、すべてのいのちが生きることができる地球となるよう願い求めるように招かれているのです。


先ほど紹介した司教団文書は、次のような言葉で結ばれています。「気候変動はこれからも続くことでしょう。絶滅した種が戻ってくることはありません。また、弱い立場にいる人々が環境や社会問題の影響をより大きく受ける社会構造は、簡単に変わものでもないでしょう。しかし、それでもわたしたちは希望をもって、これまで歩んできた道をしっかりと振り返り、回心し、すべてのいのちを調和のうちに守っていきたいと思います。」私たちは、すべてのいのちを守るために、「希望の巡礼者」として、この地球の中を、地球に生かされていること感謝しながら、歩んでいきたいと思います。主イエスが復活されたように、すべてのいのちが復活することを信じて、ともに歩んでいきましょう。



※『見よ、それはきわめてよかった――総合的なインテグラルエコロジーへの招き』 | カトリック中央協議会↓


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